[2023/4/2 更新]

 

関連情報を追加(4/2)

 

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アムネスティ・インターナショナルが3月28日に、2022年の年報を公表した。

 

ウクライナ対応で西側の「二重基準」鮮明に アムネスティ (msn.com)

 

西側の各国は、他の地域での人権侵害には沈黙している。


・サウジアラビアの人権問題
・エジプトにおける弾圧
・イスラエルのパレスチナ人に対する扱い

 

アムネスティのカラマール事務総長の言葉。
「ロシアのウクライナ侵攻に際しての西側諸国の見事な対応は二重基準を際立たせた。他の多くの国連憲章違反への対応を見ると、筋が通っていないことが鮮明になった」

 

記事の原文

International systems unfit to deal with global crises (amnesty.org)

 

年報の題名は
RESPONSE TO RUSSIAN INVASION OF UKRAINE EXPOSES AN INTERNATIONAL SYSTEM UNFIT TO DEAL WITH GLOBAL CRISES
(ロシアによるウクライナ侵攻の対応によって、グローバル危機に不相応な国際制度が露わになる)

 

●Amnesty International’s Annual Report for 2022 highlights double standards throughout the world on human rights and the failure of the international community to unite around consistently-applied human rights and universal values.

●The West's robust response to Russia’s aggression against Ukraine contrasts sharply with a deplorable lack of meaningful action on grave violations by some of their allies including Israel, Saudi Arabia and Egypt. 
 
●Women's rights and freedom to protest are threatened as states fail to protect and respect rights at home.

●As the Universal Declaration of Human Rights turns 75, Amnesty International insists that a rules-based international system must be founded on human rights and applied to everyone, everywhere.

 

deplorable : 嘆かわしい

 

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関連情報

 

1.  Ukraine: Ukrainian fighting tactics endanger civilians - Amnesty International

 

2. 露、プーチン氏逮捕状に「無意味」と猛反発 国家への攻撃とみなす - 産経ニュース (sankei.com)

同じく逮捕状を発行された子供の権利問題担当の露大統領全権代表、マリヤ・リボワベロワ氏は17日、「ロシアへの威嚇だ」と述べた。

 

3. ウクライナの孤児をロシアに移送 “施設で再教育” その実態とは - 国際報道 2023 - NHK

イェール大学などでつくるグループが公表したもので、その報告書によると、 “少なくとも6000人のウクライナの子どもたちがロシアが管理する施設に収容された”

 

 

以下は 1 の和訳 (途中まで)

 

ウクライナの戦術は民間人を危険に晒している

 

・学校や病院を含む居住地域に設置された軍事基地 

・民間人が住む地域から始められた攻撃 

・そんな違反はあるけれども、数えきれないほどの民間人を殺害したり負傷させたロシアの無差別攻撃は、決して正当化されるものではない。

 

2月に侵入したロシアを撃退するために、ウクライナ軍は、学校や病院を含む居住地域に基地を設置して兵器システムを運用することによって、民間人を危険な状態においたと、今日、アムネスティ・インターナショナルは述べた。 

 

そんな戦術は、国際法に違反し、民間の対象物を軍事目標に変えてしまうので民間人を危険に晒す。ロシアに居住地域を攻撃させたため、民間人は殺されインフラは破壊された。 

 

「私たちは、ウクライナ軍が民間人を危険に置くパターンと、人が多く住んでいる地域での軍事作戦に関する法律を侵害していることを文書にしました。」とアニエス・カラマール、アムネスティ・インターナショナル事務総長、は言った。 

 

「防衛する立場にいることは、ウクライナ軍が国際的人権法を尊重することから除外されることを意味するのではない」 

 

しかし、アムネスティ・インターナショナルによって文書化されたロシアの攻撃が全てこのパターンに従うわけではない。 

アムネスティ・インターナショナルは、例えばハリコフのある地域ではロシアが戦争犯罪を行っていたと断定した。ロシア軍から違法に標的にされた民間地域にウクライナ軍が駐留したという証拠は見つからなかった。 

 

 

4月から7月の期間、アムネスティ・インターナショナルの調査員は数週間を、ハリコフ、ドンバス、ニコラーエフにおけるロシアの攻撃の調査に費やした。同組織は攻撃があった場所で調査を行った。生存者、攻撃の犠牲になった人の目撃者や親戚に対してインタビューを実施した。遠隔探査と兵器分析を実行した。 

 

こうした調査を通して,調査員は、ウクライナ軍が19の町や村で民間の建物の中に拠点を置き、居住地内から攻撃を開始したという証拠を見つけた。アムネスティのCrisis Evidence Lab は、さらにこうした事件の幾つかを確証するために、衛生画像を分析した。 

 

兵士が駐留した居住地域の大部分は前線から数キロメートル離れたところであった。民間人を危険な状況におかないと代替地(軍事基地、近隣の林、居住地から遠く離れた他構造物)は利用できた。文書化された事例から、アムネスティ・インターナショナルは、居住地域の民間構造物に駐留したウクライナ部隊が市民に対して近くの建物に避難するように、依頼または支援した、とは認識していない。― 市民を保護するためにあるゆる実行可能な警告をとらなかったのは失敗である。 

 

 

居住地域から攻撃を開始 

 

ハリコフ、ドンバス、ニコラーエフでロシアによる攻撃から生き残った人たちや、攻撃を目撃した人たちは、ウクライナ部隊は攻撃を受けている時間に家の近くで行動をとり、その地域をロシア軍からの報復的な砲撃に晒した、とアムネスティ・インターナショナルの調査員に述べた。アムネスティ・インターナショナルの調査員は、多くの場所でそのような行動を目撃した。。 

 

国際人権法では、争いに参加する全ての派に対して、実行可能な最大範囲まで、近隣の居住地の内側または近隣に軍事対象を置くのを避ける、ことが要求されている。攻撃の影響から市民を保護する義務の例として、軍事対象の近くにいる民間人を移動すること、民間人に影響を与えそうな攻撃には有効な警告を発することがある。