前作『女番長 野良猫ロック』がヒットするとシリーズ化が決定。わずか3ヶ月で続編の本作を公開する
監督は70年代の青春映画と言えばこの人、藤田敏八。
本作の梶さんは珍しくアイドル的な立ち位置です。
「野良猫ロック ワイルドジャンボ」
1970年公開 / 84分 / 日本 (米題:Stray Cat Rock : Wild Jumbo)
監督: 藤田敏八
脚本: 永原秀一/藤田敏八
製作: 笹井英男/岩沢道夫
原作: 船知慧(三一書房「破れて突っ込め」より)
音楽: 玉木宏樹
撮影: 安藤庄平
編集: 丹治睦夫
製作会社: 日活/ホリ企画
配給: ダイニチ映配
キャスト
范文雀/地井武男/藤竜也/梶芽衣子/夏夕介/前田霜一郎/和田アキ子他
「八月の濡れた砂」の藤田敏八が監督した『野良猫ロック』シリーズ第2弾。
退屈な日々を過ごしているペリカンクラブの若者、ガニ新、ジロー、デボ、C子。自由気ままな毎日を過ごしているが満たされない。ある日、タキの前にアサ子が現れ、新興宗教団体の資金強奪作戦を持ちかけることから、彼らの退屈な日常が一変する。(allcinemaより抜粋)
日活HP
Wikipedia:野良猫ロック ワイルド・ジャンボ
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「野良猫ロック」の2作目、ワイルドジャンボ、
やっていきましょう
まずタイトル!
ワイルドなジャンボとは!?
このシリーズのサブタイトルは当時の言葉で言いますと「ナウい」(笑)単語を並べて、単純につけてるだけな感じはありますw
しかしここでの「ジャンボ」は「ジャンボリー」のこともあるのかも
本作は、前作の都会のやさぐれ度はほとんどなくなり、
開放感のある荒れ地のロケでヒッピーな若者を映し出しています
よって梶様も姐御オーラは消されており
等身大の若者として可愛らしい梶さんが観られる
オープニングからキャッキャと騒ぐ若者たち
ロケはゴミを焼却した頃の夢の島と思われる
梶芽衣子(C子)さんの他には、こちらも前作から引き続き登場の藤竜也(ガニ新)
ポンチョを羽織る
一緒にはしゃぐ仲間に
ホリプロから夏夕介(ジロー)(当時は『オックス』に所属)と、
前野霜一郎(デボ)。
そしてここにもう一人、
ちょっと生真面目な性格の地井武男(タキ)が加わる
登場シーンには前作の主演だったアッコさんがちょっとダケ登場
和田アキ子の登場はこことライブシーンのみである
チイチイは仲間たちと合流
愛車は初代のスズキジムニー
これも前回に引き続きアクロバティックなカースタントを披露している
このジムニーももう一人の仲間と言っていい
チイチイ(タキ)には好きな人がいて
范文雀(アサ子)
本作は実質チイチイが主演で范さんがヒロインのような立ち位置だ
みんなは二人の仲を取り持ちたいと思っている
仲が狭まる二人
しかし、彼女には秘密があった
話しは変わり、
廃船のエピソードが劇中にある
この船は、水爆実験で被爆した「第五福竜丸」だ
この船は数奇な運命をたどり、
廃船として夢の島にこの当時捨てられていたという
夢の島は60年代は廃棄ゴミをためる場所であったが
ハエが大量発生してしまい近隣に被害が出る
近くの小学校ではハエたたきを持参するようになったと言われている
結果ゴミの処分業を移設し、夢の島のごみは焼き払った。
その時にこの船が見つかり、報道され話題となる
現在でもこの第五福竜丸は夢の島の展示館に保存されている
私も以前立ち寄った事があります。
本作では外国人が観光に来て写真を撮るという描写がされています
ガニ新らに写真を撮ってくれとせがむアメリカ人
彼等はきょとんとするが、写真を撮り高額なチップを要求するというオチがついている
そして仲間の一人は学校の校庭を一人で掘り始める
昼夜問わず、毎日校庭を掘るデボ。
すると雨の日の夜に旧日本兵が隠した銃器を見つける
マシンガンに抱きつき喜びを表すデボ
デボは銃に偏愛する
デボを演じる前野霜一郎はガチの愛國主義者で
彼のことをググるとそれがわかる
本作は第五福竜丸に日本兵の銃器と
ちょっとだけ敗戦国日本の影が現れる
タキはみんなで海に行こうと誘う
海に向かう車の5人の顔をカメラが前から撮っている
この時の顔だちに違和感あり。
タキだけがしたり顔で、ほかの4人は不安そうに見える
恐らくここで今から起きることを暗に表現していたのかもしれない
5人にもう1人合流する
すんげえ帽子を被ったアサ子が現れる
タキとアサ子には秘密の計画があるのだった・・
海へ向かう途中、みやげ屋に寄る
コーラのパラソルや紅白のちょうちんがかわいい。
それと梶さんもかわいいw
デカいゴムボートを拝借していく。
網代温泉の看板が見える為、海は伊東か伊豆辺りへ行っていると思われる
普通に楽しむ4人
ケツも出すw
しかし終盤、アサ子の情報によりある組織の資金強奪の計画を聞かされ、
クライム映画へ変わっていく
途中計画が狂い、警官たちに包囲されてしまう
そして破滅へ・・・
みんながライフル班に撃たれる
これは同年の瀬戸内シージャック事件を暗に示しているのであろう
それにアメリカンニューシネマの影響や、
安保闘争における若者の無念さも見て取れる
最後生き残ったアサ子
無念の涙を流す
金は海に隠したまま歩き出す
范さんのこの表情が素晴らしい
しかし、最期・・・
アサ子も坂の途中で撃たれるのだった。
本作は陽気で緩いヒッピーのような若者たちを見せておいて
現金強奪計画に熱くなっていく様を描いている
しかし、その計画も失敗に終わる。
どうしてもこの70年代前半の作品には
若者の無念を描く作品が多い
このシリーズもそういう傾向が見えるのだが
藤田監督特有な無軌道な若者を描く青春映画
初期のこの作品からその傾向が感じられます。
1作目の長谷部監督の渇いたバイオレンス
そして2作目の藤田監督の破滅型青春映画
この2名の監督がこのシリーズにいい塩梅に色を出してくれています
次回は長谷部節が爆発する3作目。
明日にでも観返します(^^)
では。
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