ウホッホ探検隊(1986) | Bokuと映画  Chackn'sBlog

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おきにいり映画、 地元鹿児島のこと、 70年代、80年代のおもしろかったこと、 
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千刈あがた原作のホームドラマ映画

 

山田洋次監督が選ぶ日本の名作100本の家族篇にも選出されている

 

 

家族がよそよそしかった80年代、ドライだが優しい家族関係が見事に映し出されている

 

 

「ウホッホ探検隊」

 

 

 

1986年公開 / 105分 / 日本 (米題:House of Wedlock)

 

監督    根岸吉太郎
脚本    森田芳光
原作    干刈あがた『ウホッホ探険隊』
製作    岡田裕/宮坂進/波多腰晋二
音楽    鈴木さえ子
撮影    丸池納
編集    川島章正
製作会社    ディレクターズ・カンパニー/ニュー・センチュリー・プロデューサーズ(NCP)/日本テレビ放送網
配給    東宝

 

キャスト

十朱幸代/田中邦衛/村上雅俊/本山真二/藤真利子/時任三郎/斉藤慶子/陣内孝則/津川雅彦/速水典子/柴田恭兵/加藤治子他

 

干刈あがたの同名小説を森田芳光脚本、根岸吉太郎監督で映画化したホーム・コメディ。夫婦の離婚を子どものサポートを得ながら前向きに捉える一人の女性の姿を現代的で乾いたタッチで軽妙に描く。インタビュアーの仕事をこなし、中学生と小学生のふたりの息子と暮らしている榎本登起子。単身赴任中の夫から愛人がいることを告げられる。やがて、離婚を決意し、そのことを子どもたちにも伝える。子どもたちも登起子の気持ちを理解し登起子をバックアップしていく。

(allcinemaより抜粋)

 

*****

 

今回はずっと前から観たいと思っていた作品の一つ、

 

「ウホッホ探検隊」をやっと鑑賞しましたのでやりたいと思います。

 

観たいと思っていたきっかけというのは、、

 

特にどうしてもってことではないのですが根岸監督作品を色々見ていた時期があったことと

 

山田洋次監督の選ぶ百選に入っていたことで拍車がかかったってのがありました。

 

百選の時の放映はタイミングが合わず観れずじまいでなおさら観たいと思うようになったのでした。

 

 

今回は渋谷のツタヤさんで運よくレンタルで借りれたのでDVDにて鑑賞しました。

 

 

まず見て感じたのは

 

脚本の森田芳光さんぽい作風だなと感じました。

 

それは抑えた演技と台詞回しのせいだと思いますが、

 

乗り物のシーンが印象深かったりも

 

森田監督ぽいなとも感じました。

 

船は「家族ゲーム」だし

 

車の回り込みは「ときめきに死す」の車のシーンに似ている

 

 

電車も登場しますしね。

 

もちろん根岸監督らしい女性の強く生きる姿もこの頃から見られています。

 

 

 

んなわけで、本題。

 

 

 

とある4人家族の父、榎本和也=田中邦衛は薬品会社に働いており単身で寮みたいなところに住んでいる

 

母登起子=十朱幸代はインタビューの記者をしている

 

 

 

 

 

プロ野球選手や人気ミュージシャンに柴田恭兵、陣内孝則が出演している

 

監督作の常連時任三郎も無口なカメラマン役で登場

 

息子たちは小学生で男の子2人。

 

 

父が帰ってくるのでピクニックに出かける

 

 

 

そして別の日に父から母に女が出来たと告げられる。。

 

 

 

 

 

 

題名の「ウホッホ」は

 

父の咳をする音のことで

 

「探検隊」は息子たちの深層心理のことになる

 

親が離婚へ向かう時の子供らが

 

未知の領域に向かう「探検隊」としたわけだ。

 

 

 

社内で不倫へと陥ってしまったという父

 

 

 

 

不慣れながらも若い彼女に合わせる真面目な男である

 

 

そして研究員ぽいインテリな一面もあり、

 

ちょっとドライな発言をすることもある。

 

 

 

当時は家庭を顧みないで働くことが当たり前となっていたバブル時代である

 

「24時間働けますか」の流行語。

 

このCMの栄養ドリンクは爆発的に売れた

 

 

70年代の鍵っ子から、少年の非行問題、

 

80年代昼夜関係なく、働き遊ぶ親たち

 

一番親子関係がドライだったのが80年代と思っている

 

 

劇中の家族もドライに見えるが

 

子はしっかり親を慕っており

 

何も話してくれない親に対し

 

長男は「抱えないで話してよ」と訴える

 

 

90年代になると

 

仲間や家族をもっと大事にしようと

 

そんな風潮が生まれ、

 

また過労死など起きたことにより残業に規制が出来たりして

 

ドライな家庭環境も減っていくことになるが、

 

 

この公開された当時はこんな家庭環境は多いころだったと思います。

 

 

 

なかなかの良品でありました。

 

ちなみに不倫相手役の藤真利子さんは

 

前回の「反逆の旅」の原作者、藤原審爾の娘でございました。

 

 

この劇中の家族は最後はどうなったのかは伏せておきますが

 

こんなダメおやじにでも

 

子は慕ってくれるのです。

 

 

世のお父さんたちは家庭もご大事に。

 

 

私も胸が痛いですが、、(^^;