かつては、大人になったら脳細胞は毎日100万個ずつ減っていき、増えることは無いと言われていた。


 本日(10月19日)発売の週刊新潮に、自死遺族にも参考になりそうな特集があったので買った。最新の大脳生理学の知見に基づくものであり、要点を抜粋してみる。


「移動による神経新生」(分子生物学者・西剛志)p34~35

 記憶を司る海馬の中では神経細胞が高齢になっても新たに生まれる。海馬は空間認知にも関わっており、頻繁に移動する人は「主観的幸福度」が高いという米国の研究(2020年)がある。移動により、ドーパミン分泌まで活性化していたのである。移動(特に計画時)により、ストレスを感じにくくなる。


②「昔を思い出し回想に浸る」(東北大学教授・瀧靖之)p37

 ノスタルジーに浸る行為も、脳に良い効果がある。昔のことを考えている時に使う脳の領域は、未来のことを考える時に使う領域と一致している部分が多い。過去の社会的つながりを思い起こすことも、脳への効果があり、主観的幸福度の向上につながる。

 

③「歩いて脳の血流を促す」(北品川クリニック所長・築山節)p38

 脳の運動系のうち、足に関する部分は一番高い位置にあるので、歩くことで活性化する。運動系の血液量が増えると、怒りや不安などによるストレス物質分泌も鎮まる。


「低強度運動のすすめ」(筑波大学教授・征矢英昭)p39

 10分の超低強度のペダリングで直後に海馬が活性化し、記憶能の向上、集中力・判断力の改善効果が認められる。

 

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    しかし、実際のところはどうなんだろう。意識して、そう努力するというより、「その時はそうせざるを得ないからそうしていた」というものなんじゃないだろうか?


    日の浅い頃は、とても人の多いところや、わが子ゆかりの場所など訪れる気にもなれないし、家でじっとしているだけで疲れ果てる。


    人によって様々だろうけれど、やっぱりせめて2~3年は経たないと、自分自身の健康のために活動しようなんて気にはならないんじゃないか。


    だいたい学者の研究データなんて、全て「他人事」として集めた無機質なものである。(そうでないと、変に情が移ってしまうと、客観的分析などできない。)


    コロナの流行りだした頃、尾身さんとか、西浦さんも、もう名前すらうろ覚えだが、数字ばかり並べては人々を不安がらせることに生きがいを感じているように見えたが、学者は自分の学説とかデータで、社会的影響を与えることが自己肯定感の源なので、それに操られてはいけない。


    わたしは、商品の広告にしろ、テレビやネットのニュースとか政策の施政方針にしろ、人の感情を揺さぶって思考や行動をコントロールしようとする(ように見える)ものに対しては、基本的に疑ってみる視点を持つようにしている。


    なので、今回の記事は、本当に参考まで。


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    写真は、わが家のカリン。3個枝の先に残っていたのに、2つ落ちてしまった。玄関先で日に当てると、甘い香りが立ってきた。

かりんの実梢にけふの日を集め


 

 

    妻の実家から移植した金木犀が、今年初めて花開いた。日本の金木犀は雄花しか無いため、実を結ぶことはない。