人事部員の皆様へおススメです~”わらしべ長者的?”資格取得 | ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

大手自動車会社での30年の人事総務経験を経て,2014年にIC・行政書士として独立しました。グローバル化進展の中、業務のアウトソーシング化など荒波にさらされつつある人事総務部ですが、企業活動を支える総務系業務の重要性・専門性など日頃思うところを語ります

独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。

今回は、人事部員の皆様におススメの資格についてご紹介したいと思います。

サラリーマンにとって資格取得は、自らの専門性の証明、キャリア拡大など、将来への夢に繋がる魅力的な取組みの一つであり、実際に日々資格取得に向け勉強されている方も多いかと思います。

人事部勤務というとまず頭に浮かぶのが社会保険労務士だと思います。
試験科目も日常業務にかなり被る部分があり、勉強そのものが実際の業務に役立ちます。

当方先月まで人事業務のオペレーションを受託する会社におりましたが、その会社でもかなりの人数の社員が社労士資格を有していました。
当方は、取得のタイミングを逸して今に至っていますが、まずは第一におススメ資格です。

今回は、あまり知られていませんが、勉強することが人事部員としてのスキルアップ、専門性向上に繋がると思える資格のご紹介です。

まずスタートは、「衛生管理者」(国家資格)です。

衛生管理者資格とは、常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任が必要な資格で、企業は安全衛生業務のうち、衛生に係わる技術的な事項を衛生管理者に管理させる必要があります(全ての業種において衛生管理者となることができる第一種とサービス業など業種が限られる第二種があります)

受験資格は、「大卒&労働衛生実務経験1年」、「高卒&実務経験3年」という条件がありますが、どんな業種の企業でも50人以上の従業員を使用する事業では必ず選任しなければならないことになっています。

この衛生管理者有資格(第一種でも第二種でもOK)が、中央労働災害防止協会が認定する「心理相談員」(民間資格)の受講資格になります。

心理相談員は、企業においてメンタルヘルス研修を担うことを期待されている役割で、厚生労働省が推進するTHP(トータルヘルスプロモーション)の担い手です。

心理相談員研修の受講資格は、①保健師、②看護師・助産婦+健康相談1年、③労働衛生コンサルタント+相談2年、など専門資格保有が主な条件になっていますが、「衛生管理者+健康相談3年以上」、も受講資格になっています。

これ以外にも産業カウンセラー、臨床心理士もOKです(受講する方は、産業カウンセラー有資格者が圧倒的に多い印象です)

次にこの心理相談員資格が、日本オンラインカウンセリング協会の「初級オンラインカウンセラー」(民間資格)受講資格になります。

オンラインカウンセラーは、従来の対面だけでなくオンラインでのカウンセリングを活用したいと考えるカウンセラー向けの研修です。

こちらの受講資格は、医師・臨床心理士・精神保健福祉士・産業カウンセラー・社会福祉士・キャリアコンサルタントに加え、心理相談員も受講資格になっています。

グローカル職種(先日の記事ご参照ください)としての人事部員の専門性は、従業員との対面でのコミュニケーション能力にあると当方思っています。

これらの資格は、いずれもカウンセリングの傾聴がベースになっていますので、(資格を獲得することを目的にすることもももちろん重要ですが)この分野の勉強をすること自体が人事部で働く皆様のスキルアップにつながると思います。

心理系・カウンセリング系資格は、大学時代の心理系学科卒業等を求めるものが比較的多いですが、このルートは学生時代の専攻に関係ありませんので、その意味でもおススメです。

資格に関してよくいわれる有名な話がたとえ話があります。
「資格は足の裏についた米粒と同じ。取っても食えない」

食うための資格ももちろん大事ですが、個人のスキルアップ、専門性向上のための自己投資としてこうした資格へのチャレンジはいかがでしょうか!
(当方は、まさにこのプロセスで勉強致しました)