独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。
今月3月3日(月)早朝に北陸自動車道サービスエリアにおいて、高速バスが停車中の大型トラックに衝突し、死者2名、24名の負傷者が出る痛ましい事故が発生しました。
この事故を受けて3月6日、厚生労働省から日本バス協会に対して「バス運転者の労働時間管理等の徹底」を要請しています。
既にある基準等を見てみると、自動車運転者に関しては、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(1989年労働省告示第7号)」と同じく1989年3月1日付「交通労働災害防止のためのガイドライン」が定められています。
また、国土交通省では、まだ記憶に新しい2012年4月29日に発生した関越自動車道高速ツアーバス死亡事故を受けて、省内に検討会を設置、2013年5月に「高速乗合バス及び貸切バスの交替者の配置基準」を見直しています。
この内容は一時マスコミでも紹介されましたので、ご存じの方も多いかと思いますが、例えば夜間ワンマン運転時の実車走行距離400kmなどといった細かい基準が定められているものです。
当方、大学鉄研出身の鉄道マニアでありますが、同時にバスマニアでもあり、高速バスはかなりの回数乗車しています。
20年以上前になりますが(事故情報調べてみたのですが、年月日わかりませんでした)、自分が乗車した東京⇒八戸行の夜行高速バス「シリウス号」でトラックとの追突事故に遭遇するなど実際の事故体験もあります。
夜間の高速運転中、ふと眠気がさすこと、自分の運転中でも経験があります。
夜行高速バスの主流「3列シート」で乗車定員は、30名弱になりますでしょうか。これだけの人数の命を預かるバスの運転に関しては、もちろん労働時間管理や実走行距離管理などの規制も大切ですが、ハード面での抜本的な対策も今後必要だと思います。
乗客数の規模が違いますが、鉄道であれば、ATS(自動列車停止装置)やATC(自動列車制御装置)で制御されていますし、飛行機も離陸・着陸寺以外の水平飛行時は操縦自動化になっています。
今、2020年実現を目指して車の自動運転実用化が進んでいますが、高速バスこそまずは自動運転の対象とすべきだと考えます。
もちろん単体での技術対応だけではなく、道路などのインフレ整備も必要になりますが、バス車体の自動運転化(ex.一般道はマニュアル運転で、高速道路インターに入ってから自動運転)を進め、同時にインフラ整備として、高速道路の一レーンを自動運転専用レーン化するなどで、高速バスの事故も防げるのでは?と思う次第です。
1人の生身の人間が(交替要員はいますが)で夜の高速道路で全神経を集中させ運転する現在の方法では、やはり安全確保面での限界があると思います。
こうした事故報道を耳にするたびに感じる次第です。