以前は3月になると春の風物詩のように妥結結果をホワイトボードに書き込む
組合本部職員の姿がTVニュースで報じられていましたが、ここ数年はこの姿
すら報じられなくなっていたような気がします。
先日12月3日、連合の第66回中央委員会で「2014年春季生活闘争方針」
が決定になりました。
今後の春闘交渉を見守る一つの基礎データとして整理しておきたいと思います。
同方針では、2014年春季生活闘争を
「デフレから脱却し、経済の好循環をつくり出す」ことを実現するための「底上
げ・底支え」「格差是正」 に向けた取り組みとして位置づけ、すべての働く
ものの処遇改善をめざし、公正で安心・安定的な社会の実現に邁進すること」
としています。
ポイントとなる賃上げ要求については、景気回復と物価上昇の局面にあることを
踏まえ、経済成長と所得向上を同時に推し進めていかねばならないとし、すべて
の構成組織は、月例賃金にこだわる闘いを進め、底上げ・底支えをはかるために、
「定昇・賃金カーブ維持相当分の確保」(約2%)
「過年度物価上昇分はもとより、「生産性向上分などによる賃上げ」(1%以上)
を求めるものとし、くわえて、
「格差是正・配分のゆがみの是正」(1%を目安)
を要求として掲げ、取り組みを進めることとしています。
要求の目安としては、
①平均賃上げ要求式では3%ないし4%以上」
②賃金カーブ維持分が算定出来ない場合や制度が確立していない場合は、その
相当額4,500円を加えた9,500円
③非正規労働者は時給改善分として30円の引き上げ
を掲げています。
12月9日には、春闘相場をリードする自動車や電機などの産別労組で構成される
金属労協(IMF-JC)がベア1%以上などを内容とする2014年春闘の統一方針
を決めています。
IMF-JCが数値目標を掲げるのは2009年以来5年ぶりということで、今年の春闘
に臨む労働側の姿勢がうかがえます。
日本経団連も、経営側の交渉指針とな業績の良い企業に賃上げを呼びかける内容
になるとの考えを示した「経営労働政策委員会(経労委)報告」を年内にまとめ、来年
1月に正式発表することになると思いますが、米倉会長は、すでに『業績の良い企業
に賃上げを呼びかける内容になる』との考えを示しています。
来年の春闘は久しぶりに白熱した交渉が行われることを期待し、その様子を注視して
いきたいと思います!
春闘基本方針を取りあえずまとめてみました。

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