別居が始まってから、私はすぐに仕事探しを始めました。

 

まず使ったのは、とにかくいろいろな求人サイト。

 

自分の条件に合う仕事がないか、毎日のように検索していました。

 

ただ、私の希望条件はかなり厳しかったと思います。

 

働けるのは、娘が学校に行っている間だけ。

 

だいたい9時から14時くらいまで。

 

土日祝日は出勤できない。

 

残業も難しい。

 

そして、夏休みや冬休みなど、娘の長期休暇中も基本的には働けない。

 

さらに、急な体調不良などで休まなければならない可能性もあります。

 

こうして並べてみると、

 

「そりゃ簡単には見つからないよね」

 

という条件でした。

 

子育てをしながら働いている人の中には、両親に子どもを預けたり、何かあったときに頼ったりできる人もいると思います。

 

でも、私の場合はそれが難しかった。

 

両親は高齢ですし、住んでいる場所も離れています。

 

簡単に「ちょっとお願い」と頼める環境ではありませんでした。

 

だから最初から、

 

「自分一人で娘の生活を回しながら働ける仕事」

 

を探すしかありませんでした。

 

求人サイトを見ると、

 

「急なお休みにも対応します」

「子育て中の方歓迎」

「空いた時間に働けます」

 

そんな言葉が書かれた求人も、意外とたくさん出てきます。

 

だから最初は、

 

「探せばなんとかなるかもしれない」

 

と思っていました。

 

実際、何社か面接にも行きました。

 

中には、面接中の雰囲気もすごく良くて、

 

「これはいけたかも」

 

と思ったところもありました。

 

あるところでは、面接が終わったあとに制服のサイズや靴のサイズまで確認されました。

 

そこまで進んだので、

 

「よかった、たぶん決まった」

 

と思っていました。

 

でも、結果は不採用。

 

 

正直、かなりショックでした。

 

それだけではなく、その後も面接を受けては落ちる、ということが続きました。

 

私はそれまで、就職活動で何社も落とされるという経験をほとんどしたことがありませんでした。

 

大学を卒業したあとは専門職の資格を使って働いていたこともあり、

 

「仕事をしたいのに、働く場所が決まらない」

 

という経験自体がほとんどなかったんです。

 

だから余計に、立て続けに不採用になることがこたえました。

 

もちろん、今考えれば私自身を否定されたわけではありません。

 

勤務できる時間や曜日など、会社側が求める条件と合わなかっただけということもたくさんあったと思います。

 

でも、その時はそんなふうには考えられませんでした。

 

何社受けても落ちると、

 

「私って、社会から必要とされていないのかな」

 

そんな気持ちになってしまいました。

 

離婚に向けて生活を立て直さなければいけない。

 

娘との生活のためにも働かなければいけない。

 

そう思って必死に探しているのに、なかなか仕事が決まらない。

 

あの頃は、本当に気持ちが落ち込みました。

 

そんなある日。

 

いつものように近所を歩いていると、家の近くにある和菓子屋さんに、

 

「パート募集」

 

という貼り紙が出ているのを見つけました。

 

 

何気なく目に入った、たった一枚の貼り紙。

 

そこから、私の生活が少しずつ動き始めることになります。

 

次は、この和菓子屋さんに応募して、実際に働き始めるまでのことを書こうと思います。