C列 センター
作・演出:蓬莱竜太
〈CAST〉
長澤まさみ、森山未來、松島聡、皆川猿時、小野花梨、内田慈、岩瀬亮、内田紳一郎、伊藤蘭
〈STORY〉
とある夫婦の約10年間の軌跡を描く。
現代社会では非常に生きづらい性質を持っている夫婦。
故に二人は何となく協力するようにつがいになり、粛々と生活することを好んだ。
口にしたことはないが、自分たちのことを理解できるのは自分たちだけで、 互いに相手を理解していると思っていた。
しかし、世界は向こうから入り込んでくる。
共に生活する中で、やがてほころびが生まれたり、ズレが生まれてくる。
不器用な二人は、問題を上手く回避したり、解決するのが苦手であった。
ただ、世界に対してこの言いようのない焦燥感を理解できるのは、伴侶だけであると互いに信じている。信じようとしている。
二人にはわからない。自分たちは何で繋がっているのか。信頼とか絆とかよくわからない。愛がよくわからない。
そんな不器用な夫婦の10年の記録。
蓬莱竜太さんの作品はすごく好き。
現実の冷たさや厳しさ、生き難さなんかをうまく言えないけど、、時に刺さったり、シンパシー感じたりココロがふわっとしたり、バックボーンにある優しさみたいなものを感じる。
今回は、大好きな森山未來さんご出演で絶対に観たいと思って取ったのだけど、余りに良席で、皆さんの本当に細かい表情が観えてそれも良かった。TVで活躍されている俳優さんは表情豊かで、長澤まさみさんは、、本当に演技が自然だなぁと完全にキヌだった。強いけど脆くて、そんなキヌ像が長澤さんと被る。色々な役が出来る方なんだなぁと。
で、森山未來クン、、劇団☆新感線”メタルマクベス”が初見で、ずっとずっと応援してます。
RENTのマークは秀逸で、身体能力の高い、、何てたって客席下りてひじ掛けを渡り歩いてましたから(目の前通ったの!)
でも、再演には出演しないとの事、残念です。
カフカの「変身」はDVDを持ってます、すっごい作品だった。
と、、今回のヒロヒコ、脚本家になりたいのに周りの意見を受け入れて諦めるのに諦めきれずに中途半端に夢を追ってる???
夫婦になったきっかけも恋愛関係ではない曖昧さの中で信頼感が増す訳でもなく、情に訴える感じもなく淡々としている。
お高いの家族の問題で言い争いになっても、ヒロヒコはあっさりとひいてしまう。
震災で母親が逃げ遅れて亡くなってしまった原因はヒロヒコが母の足を故意に怪我をさせて松葉杖生活にした事だと泣くシーンはこちらももらい泣きするような、、迫真でした。
そんな夫婦二人の10年。
二人のそれぞれの家族、、キヌの弟 光也(松島聡さん)
可愛いなぁと思ってみていたら、、なんとtimeleszのメンバーでした、、、、びっくりするほど演技が良くて、
キヌの母親伊藤蘭さんのブレない強い、でもキヌの病気の原因は自分にあると責めていて、それでも強い。
皆川猿時さんは時に場を仕切り、切替え笑いを誘い和ませる。
舞台も中日位なのかな。キャストの皆様のキャラクターがしっかりとしていて、セリフを噛むなんてまったくなく、私も舞台に没頭しました。
”だからビリーは東京で”でも感じましたが、どうにもならない人生みたいな、それぞれが悩みを抱えながら生きていて、それでも生きるって悪くないみたいな、、そんなとってもとっても良い舞台でした。
最後の未來くんと長澤さんのダンスシーン(振付は未來クン?)
二人の関係性、、つかず離れず、、印象的だった。
長澤まさみさん、、本当におキレイでした。
3時間3分 って設定が面白い。
いのうえひでのりさんもいらしてた。
歌舞伎町タワー