G列センター
【翻訳】河合祥一郎
【構成・演出】野村萬斎
【出演】
野村裕基/岡本圭人/藤間爽子
釆澤靖起 松浦海之介 森永友基 月崎晴夫
神保良介 浦野真介 遠山悠介
村田雄浩/河原崎國太郎/若村麻由美/野村萬斎
私が、2003年。野村萬斎氏と出会った舞台。
あれから20年経ったのね、、
息子さんの裕基クン。”靭猿”の開きを観てから、、、幾久しく、、、
感無量です。
それも、2003年のハムレット(ジョナサン・ケント演出)と台詞はほぼ同じ。
当時、兎に角、舞台セットが意表をついていて、、
これは、途中のセットですが、
オープニングはこの箱の中に縦横に9つに仕切られており、
出演者がその中に入っている演出でした。
もう圧巻でした。
萬斎さんの演出は、狂言と同じでシンプルです。
”お客様の創造に委ねる” 今までの萬斎さんの舞台演出と同じかと。
当時の萬斎さんは、あの長いハムレットの台詞を音楽の様に語り、そこでその物語に入り込むような感覚でした。
そして、そのセリフを裕基クンがそのまま語ってる、、もう感動でした。台詞を本当に叩き込んだんだなぁと、、
時に狂言の様な口調が垣間みえるのはその演出なんでしょう。
レアティーズとオフィーリアのシーンは、あっさりとした台詞の応酬。
で、ボローニアスは、もう少し、あの長ったらしい、クドクドした台詞を上手く話せると良かったのになぁと。抑揚を変えるだけでも全く変わるのです、初演が壤晴彦さんでしたので、滑舌と声の良さでもまったく印象が変わります。
ギルデンスターンとローゼンクランツは、全く双子な演出になっていた。レアティーズよりもローゼンクランツのコミカルが演技の方が好きでした。
今回は、裕基クンと萬斎さんが狂言的な発声方法を用いており、
敵対する、ハムレットとクローディアスの声が余りにも似ていたのも私にとっては聞きにくかったかも。
と、何かにつけ初演と比べてしまってはいけませんね。
人形劇の部分はかなり執拗で下ネタチックかな。
カテコで最後に萬斎さんがセンターで挨拶したのもなぁ。。
サンバチックな音楽も合わないと、、ちょっと酷評ごめんなさい。
私の一番好きな台詞。。
ハムレットがガードルートと対峙する場面。
ハムレット「ハムレットは狂ったふりをしていると」
ガートルート「安心して、言葉が息から生まれ、息が生命(いのち)から生まれる限り、お前が私に言ったことは命にかけても言いません」
台詞もサラーっと流れてしまって残念。
初演が良かったのでちょっと貼っておきます。
ALL MALE
《初演キャスト》
野村萬斎/篠井英介/吉田鋼太郎/中村芝のぶ/増沢望/横田栄司/植本潤/大森博/壤晴彦/津嘉山正種/品川徹/大友龍三郎/沢田冬樹/大川浩樹/鈴木豊/廣哲也/朝廣亮二/鍛治直人/松川真也/時田光洋