様々な機関の鍼灸・マッサージ師が集まって、毎月一回のペースで当ルームで行っている鍼灸師・マッサージ師のためのカウンセリング勉強会の、第44回鍼灸師・マッサージ師のためのカウンセリング勉強会を終えて思うこと。

うつ病に対しての、光トポグラフィから見た鍼通電療法の効果は、今回、我々が行った精神科クリニックでの結果を見ても、前頭葉の脳血流量から考えると効果的な方法の一つであるのと、脳血流の改善が行動活性化につながることで、二次的な効果にもつながる事が分かってきました。

今回の光トポグラフィの結果も、過去の様々な研究結果と同様の結果となりました。

また、マウスの実験結果ではあるが、アセチルコリンが関係して脳血流量が変化する。このことは、現在、うつ病に対してニコチン性アセチルコリン受容体の研究がおこなわれているが、それとの関係性も示唆することとなるのではないかと考えられます。

鍼灸の世界で過去から続く正しいと言われている方法を、現在の医科学的に研究をされている鍼灸師の方々もおられますが、より多くの先輩の鍼灸師をはじめ若い鍼灸師の方々が医師や生理学者などと研究を行ってほしいものだと思う勉強会でした。

私は、鍼灸医学が発展し多くの鍼灸師が同じ治療で同じ結果が得られるようになることを望んでいるので今、鍼灸を仕事にしている方々がそのような研究と臨床を行って頂ければと思っています。

治療技術の必要であり重要であると考えておりますが、我々の所に来られる患者さんのためによりよい治療や良くなるという科学的根拠を研究をすることは、医療者として普通のことだと思っております。