ネットとは、
現実の何十倍、何百倍もの出会いと別れを繰り返す場である。
本名はおろか、HNや出身地、果ては性別さえ分からない事が多い。
どんなに共感しあえても、二度と会うことはできない。
今日、某スマイリーな動画サイトを見ていたらお約束の時報。
その後、広場に残りチャット見たいなものをしばし楽しむ。
最初は下ネタやら時事ネタやら、他愛もない話で盛り上がっていた。
徐々に人が減る中、ある一人の男が自分の彼女について語りだした。
他人のことだから深くは書かないが、変わったカップル…
いやカップルと呼べるかどうかも定かではないが、
午前3時ごろより延々議論が続いた。
最終的には、俺、彼氏、もう一人の相談相手の3人だけとなった。
その後、それぞれタイプの違う3人が午前5時まで延々と
今後どうするべきか的な話が続く。
具体的な結論は出なかったものの、午前5時でいったん議論は終了。
しかし、あまりにも3人で話していた時間が長すぎ、続行。
チャットや掲示板などにおける、
ネット上のコミュニケーションに関する話題へ。
よく、テレビの中の人は言う。
「 文字で会話って寂しい。
相手の表情を見ずにそれをコミュニケーションというのはおかしい。」
俺はそうは思わない。
ネット上のやり取りはそうあるものだと割り切っているからだ。
テレビの情報を一方通行で受け取るよりも、
画面の向こうに必ず人間がいる相互コミュニケーションの方が
俺は正直好きだ。別に現実で誰とも話さないわけではないし。
あの広場は特に匿名性が群を抜いている。
HNはもちろん、IDもでない、同じ場所に集合できるとは限らない。
一度、戻るボタンを押したら二度と同じ場所へは帰れない。
後日、同じ奴がいるかなんて誰にもわからない。
それがネットの利点でもあり、欠点でもあると思っている。
だから、今回の3人は広場から出ることを自然と拒んだ。
5時半、いい加減解散しますかという話題になる。
さすがにキリがなく、どこかで踏ん切りをつけないとならない。
結局、解散したのは10分後だった。
「 出会えたことを感謝です。 」
「 いい時間をありがとう。 」
「 またどこかで会えたらいいね。 」
こんなやり取りがまた延々と続いたので、伸びたわけで。
多分、全員二度と会えない覚悟はできてると思う。
だからこそ、みんな自ら消すのを拒んだのだろう。
もしも、また同じような奇跡が起きればひょっとしたら…ね。
まぁ、恋愛の相談も糞も俺経験無いから意味ないんすけどね(笑)