コンビニで働いていると、強盗に出くわす危険は常に孕んでいるわけだけれども、その可能性は日に日に高まっている。なぜなら、近隣にある店が次々と被害に遭っているからだ。だいぶ前、近くのファミマが狙われた。

そして先日、近隣の同系列の店舗にも強盗が入ったらしく、警戒を呼びかける文書が届いた。店員に刃物を突きつける強盗、その決定的瞬間を写した画像を参考として見せてもらった。

犯人は何も被っていない。びっくりするぐらい素顔で、夜中によく来そうな感じのおっさんだ。

「強盗」と聞くと覆面レスラーみたいなのを想像していたが、現実は案外こんなかもしれない。強盗に遭遇したときのことを想定して、そんときゃ抵抗などせず現金を差し出しときゃとりあえず命の危険はないだろうと安易に考えていたけど、こんなフツーのおっさんだったら、自分はもしかしたら取り押さえようとして張り切るかもしれない。そして…そんな奴が刺されて死ぬ…。

僕は、リアルというのを甘く見ていた。リアルというのは、想像できないからこそリアルなんだと思った。