我々の漫才には放送禁止と思われる表現やテーマが異常に多い。決してタブーを標榜しているつもりなどなく、あくまで笑えるかどうかを基準にやっているのだが、いつだって気づくとそんなネタができあがっている。放送できなければ意味がない。だからゆくゆくはやめなくてはと思ってはいるものの、ポップさを売りにしている芸人と一線を画すためにはしばらく現状維持していかざるを得ない。俺は考えた。なぜそんなつもりもないのにいつも危ないネタになってしまうのか。…やはり〝狂いきったボケに本気でつっこむ〟という漫才を体現するためだ。前項でも書いたが、感情的につっこむ(本気でキレる)ためには徹底的に狂いきったボケ方をしなければならない。相方のことを本気で超右翼と思い込んでいたり、相方の父親を勝手に犯罪者に決めつけていたり、はたまたカルト宗教の教祖のなりきったり。こんなの邪道だと思われる方も多いことだろう。でも、ゆる~い冗談を言えなくなってしまった僕らにとって人を笑わせるためには必然なんですよ。