約束の時間にわたしは待ち合わせのホテルについた。

ホテル??いきなりかよーーって思わないでくださいね。
先生はわたしの住む町から、ちょっと離れたところに住んでます。
っていうか、わたしが引っ越したんだけど。
先生とわたしが会うためには、移動に3時間くらいかかるのです。

「今夜はどうしようかな?」と先生からのメールに書いてあった。
「お酒も飲みたいですね。」とわたし。
だから、先生はわたしの住む町にお宿を取ったわけです。

わたしのために、そう思うととても嬉しい。
感謝。感謝。

ホテルのロビーに入ると、フロントでチェックインしている先生の後姿が見えた。
先生も、たった今到着したみたい。
1階の喫茶で先生を待つ。
荷物を部屋に置いた先生が、笑顔で登場。
先生 「おー。お久しぶり!」
わたし「わざわざ、来ていただいてありがとうございます。」
なんだか恥ずかしくって、先生の顔を見れない。

先生 「いやいや、ちょうど出張だったのでよかったよ。」

珈琲を飲みながら、お互いの近況報告。

お酒を飲み始めるにはちょっと早いけど、5時に和食のお店を予約していたので、移動。
わたし、23時頃には帰宅しなきゃならなかったので。

地元でとれたお魚や焼酎で、ほろ酔い気分。
先生の話は、楽しい。
わたしは「はー。」「ひー。」「ふーん。」「へえー。」「ほほー。」と
ただ感心して話にのめり込んでいた。

今まで知らなかった先生の一部分が見えた。
今の仕事の内容。
わたしに対する、10年前の第一印象。
タバコの銘柄。
家族のこと。
奥さんのこと。

そして・・・
明日一緒にゴルフをする予定だった友人が、今朝亡くなった事。

お昼のメールで「色々あって。」と先生が言ってたのは、このことだった。
わたし「そんな時に、呼び出してしまって、本当にごめんなさい。」
先生は、今日わたしと食事をして、明日早朝また中国地方に戻って、ゴルフに行く予定だったらしい。

わたしに会わなければ、往復なんてしなくてよかったのに、それでも会いに来てくれていた。

なんだか・・・すごく感動した

やっぱり、とても優しい人だ。

それにしても、その友人が他界されるとは。
かなりショックのご様子。
思い出すと、目が潤む・・・、そんな様子。
わたし「先生、お通夜に行かなくてもいいの?」
先生 「通夜は明日だから、大丈夫だよ。」

先生、ありがと。
和食やさんを出て、友達がやってるバーに行く。
カクテルを飲んで、上機嫌のわたし。
すっごく、はしゃいでいるわたしがいる。

次にカラオケに行くことになった。
二人でカラオケなんて、今まで友達とでもないなあ。
二人で密室っていうのは、恥ずかしかったので。
でも「はじけたいね!」なんていいながら、行きましたカラオケ。
わたしの帰る時間も迫ってきていたので、1時間。
スタートが早かったので、この時間ですでに3次会!!

受付で、また先生のことを知る。
生年月日書いてた。
そっかー、先生は主人と同じ星座なんだ。

先生が歌う陽気な歌を聞きながら、ますますはしゃぐわたし。
時々「先生お友達の死で、本当はつらいんだろうな。」って頭を横切ったけど。

「後10分で、お時間です。」と言われ、最後の曲をリクエスト。
「最後は二人で歌いましょう。」と、
デュエット曲ではないけれど、夏川りみの「童神」を歌う。

曲が終わる。
わたし「先生、今日はありがとうございました。
    こう言ったら不謹慎かも知れないけれど、とても楽しかったです。」

先生 「俺も楽しかったよ。
    ところで、keiちゃん(わたしのこと)やせたんじゃない?
    なんか悩んでるようなメールだったけど、大丈夫?」

わたし「えっ・・・(@_@)    まあ・・・。」

先生 「何か辛い気持ちを聞いて欲しいのかなと感じたから、今日来たんだ。」

わたし「・・・、はい。・・・。」
   (主人には「先生には、自分たちが破綻していることを言わないで欲しい。」
と言われていた。)

先生 「何かあれば、話を聞くよ。」

わたし「ははっ(苦笑→涙声)。ま、家庭内の問題で、ちょっと。」

先生 「やっぱりな。噂が俺の耳にも入ってきてたよ。」

わたし「ええええーーーー??先生の耳に?何で?そんな?どうして?」

先生がわたしたちの不仲を知っていると聞いて、
どかーーっと涙があふれてきた。
主人に口止めされていたけど、先生知ってたんだ。

4年前の出来事を、ぽつりぽつりと話し出すわたし。

「すいませーーん。お時間過ぎてます!」と明るいスタッフの声!

わたしたちは、無言で部屋を出た。

日程が二転三転したが、いよいよ、先生と会う日が来た。
今朝、早朝5時にメールした。
「突然ですが、予定通り今日の夕方でいいですか?」

先生は中国地方にいた。
「では、何時間かかるかわからないけど、
ここまで仕事の都合で車で来ているので、
今からそちらに移動始めます。」

先生ごめんなさい。そんな遠くから車で・・・。
お仕事でお疲れなのに、申し訳ないな。

午後2時ごろメールした。
「先生、わがまま言ってごめんなさい。」

先生「ホントだよ!<`ヘ´>   ははは、ウソ、ウソ。
   4時過ぎには、着くと思うから。
   ちょっと、色々あってなあ。
   ま、会ってから話すよ。」


11月中旬に会う約束をしたものの、
わたしの事情で、なかなか日程が決まらない。

「どないでっか?無理しないでね。」と先生からメールが届いた。
先生、お忙しいのに、スミマセン。
先生に返事を書いた。
「せっかくの機会なので、SさんやTさんも誘ってみましょうか?」
と心にもない事を書いてしまいました。

二人で会いたいのに、素直じゃないよなあ、わたし。

先生からのお返事。
「いやあ、彼らにも会いたいけど、実は今ちょっと落ち込んでて、
他の人と話すのは、しんどいな。
こんな状態の俺でよければ、二人で食事しましょう!」

そこでわたし。
「では、1対1で行きましょう!
実は、わたしもちょっと疲れているので、
先生と二人だと愚痴がでちゃうかもと心配だったので、
彼らを誘ってみようと思ったのでした。
こんな状態のわたしでよろしければ、思いっきりおバカになりましょう!!」
「それでは、二人で癒しあいですね。(^_^)」

そして、2週間後に会うことにしました。

先生から返事が来たのは、夜9時頃。
2週間後に時間が取れると書いてあった。
とても忙しい人だし、物理的に無理な点もあるので、
ダメもとで誘ったのに、時間を作ってもらえただけでもありがたい。

二人だけで会うのは2回目。
前回はたまたま一緒に行く人が都合が悪くなったので、
その結果二人で食事したんだっけ。
2年位前かな。

会って、はしゃいで、ストレス発散!!!
それでいいのだ!!と思って、誘ったの。

でもひとつ心が反応したことがあった。
先生からのメールは、携帯からのものだった。

今まで、先生の会社のアドレスしか知らなかった。
恋愛不器用なわたし。
携帯電話のメールが届いたことに、わたしの心が「ウフッ」とトキメイタ。
なぜか?
今までビジネス上、公の場でのお付き合い程度だったのが、
携帯電話のアドレスを知ったことで、
先生のプライベートな領域に入れた気がした。
本人にそんな気持ちは全く無いと思うけど、
わたしは勝手にそういう思いをかみ締め、
少しだけ、Happy♪になった。