みなさん、こんにちは、レゾナンスリーディング、渡邊康弘です。

 

さあ、いよいよ出ましたリンダ・グラットン教授のですね、最新作ということですね。

日本では『LIFESHIFT2』と名前で出版されました。

 

 

もう東洋経済さんの商売のうまさっていうのを感じますね。元々は「プレジデント」さんがリンダの本を翻訳していたわけですけど、前回に引き続き「シフト」を強調してますね。

 

今回の原初のタイトルは『The new long life』という名前です。昨年末に発売された一冊でして、私の新刊の『シン・読書術』では一部紹介させて頂きましたね。

 

本書は、不確定、正解のない時代の中で、人間として何が必要なのか描いているわけです。

 

まとめると、時代を生き抜くために「ものの見方が変える」この力なわけですけど、もう少し分解してみると、3つの力が必要になっています。私の翻訳では、「物語る力」、「探求力(学習と変容)」、関係を築く力というふうにさせていただきました。

 

本書では、シンプルに「物語」「探索」「関係」と章立てされています。

 

リンダグラットン教授の著作の流れを見ると、『the shift(日本名ワークシフト)』の中で、シナリオプランニングで語られる5つの変化「STEEP」を変形して、テクノロジーの進化

グローバル化の進化、人口構成の変化と長寿化、社会の変化、エネルギー・環境問題の変化がもたらす2025年の世界をいくつかのシナリオをもたらしているわけです。

 

前作の『LIFE SHIFT』、今作の『LIFE SHIFT2』はこの中で、人口構成の変化と長寿化、テクノロジーの変化が進んだ社会のシナリオを洞察しています。

 

日本でも、安倍内閣時の「働き方改革」や「人生100年時代」など、この考えは、リンダ教授の考えは影響を受けていますね。

 

それでは、本作で大事なことは一体何かというと、三つしかないです。

それが先にあげた「物語る力」「探求(学習と変容)」「人間関係を構築する力」。

これが人間の特性として、不確実で、答えのない、正解のない時代の中で生き抜くものだとされています。

 

それなりに分厚い本なので、もし、この本を書店で見かけて、買うかどうか迷ったら、これだけなので、各章の章末を読むといいと思います。まとまっていてわかりやすいですから。

 

それでは、少し解説をしていきましょう。

 

 

物語る力

 

 

まず、物語の方はですね。いろんな展開をされているんですけれども、「良い人生とは」どういうものなのか、「働き方とは」何か、不確実な世界の中では、あなたの人生のストーリーを描くことが大切だと書かれております。

 

本書の中で、P119頁にまとまっています。

 

どういうふうな自己像を描いてたらいいのか?

自分が考えている基本的な前提

 

これを私は、この言葉を「ものの見方」というふうに言ったわけですけれども、前提条件をものの見方を変えて、再検討しないといけない。

 

長寿化とテクノロジーの進化、社会の変化が起こった結果、私たちは新しい1人1人の人生、これを人生のストーリーを詰める必要が出てきている。

長い人生、いまの古いストーリーにしがみついても、しょうがないんですよね。ただ、人は古いストーリーにしがみつく。

 

そしてある日突然、私たちのキャリアに終止符が打たれるときがくる。それがAI。自動化の流れですね。本書では、トムとインという二人の物語を通して、自動化、オートメーションの流れを描いています。こうした世の中では、偏った思考よりも、「ものの見方を変える」必要がやはりでてくるわけですね。

 

思考の偏りやバイアス、思い込み、こうしたことを、見ていく必要があります。

 

そして、物語る力ですね。この力は私の前作の『言葉の力を高めると、夢はかなう』で描いたように、私たちは夢を実現するのに、物語る力が大事です。私はそれを『EMPOWER』の法則と名付け、緊急性、メンター、障害と力、組織化、新たな力、最大の難関、新世界という風に、それぞれのシーンの展開を描きました。

 

やはり、障害にぶちあたる。困難にあたったときは、物語る力が大事なわけです。

 

 

 

リンダ・グラットン教授がこの章で伝えているのが、私たちの時間に関してです。

時間配分を検討しなければならない。自分は何に対してどういう時間配分をしているのか?時間を再配分しないといけない。

 

リンダ教授はドラッカーの影響を受けているなと改めて思いました。だって、ドラッカーの時間を記録して、整理して、まとめる。まさにこの考えの発展系ですからね。

 

今、僕は事業としてはコラージュ手帳というのをやっていて、その人生の時間をどういう風に配分して、割り出すのか、やっています。一日24時間、1週間、168時間のね、配分をどうするかなのですよ。

 

結局のところ、私たちってどうしても今の現在にフォーカスすぎちゃって、未来を描けない。 描こうと思ってんも、気力も体力もなくなってできない。

 

でも、やっぱり今はどういう時間のつかい方をしてしまっているのか。ものすごく大事で今の時間の使いかたがこの話の中で複利っていう考えがあるわけ。やっぱり、いまの時間の使い方が未来にものすごく影響を与えているので、改めて、時間を考えなければいけない。

 

 

 

2つ目として、「探索」という力。

探索は、なぜ必要なのかっていうのはですね。『ワークシフト』の中でええ言われていますように。シリアル・マスタリー、連続スペシャリストですね。

自分の能力、キャリアを重ね合わせ、シフトさせていくことが必要になっている。

そのためには「移行」をどうするのか?移行を成功させるためには、結局、学習と調査が大事になってくるわけです。

そのためには当然ですね。生涯にわたって学び続けるっていうことが必要になってきているわけですね。レゾナンスリーディングって、まさに生涯学び続けられるようになるスキルで、一度学んでしまえば、本から学び続けられるわけですね。

 

昔は、年々、脳は衰えていくという考えだったけど、最近の神経学者は神経の可塑性という話をされていて、もっと脳は柔軟で、一度失われた能力も復活するっていっているんですよね。だから磨けば磨くほど良くなっていくということは分かっています。

 

ただ問題なのは、働きすぎてしまっていて、脳が健康な状態じゃない。脳が健康な状態にあって初めて学習が可能になっていくので、 脳が新しいことを吸収して学べる状態にしていくことが大事なんですね。お金、時間だけでなく、健康の状態の福利っていうのも大事ですね。

 

そして、移行に大事なのは、人的ネットワーク。懐かしい「ポッセ」ですね。

 

探索はP161ページにまとまっています。

 

物語で、自分の理想的な自己像、未来の自分の在りうるj小僧ということを描いていく。

それをどういうふうに、どういうふうな未来があるのか、いくつか想定されている未来はどういう風に選んだらいいのか? そして、その未来を選択するために、どういうような移行すればいいのか、それをするための「移行」なわけです。

 

移行を成功させるために、学習の部分だったり、探索したり調査をしているのか、かつ自分の人生の計画を修正するのに役立つ人的ネットワークを築けているかが大事ですね。

 

人生のあらゆるステージで学習の機会を設けられるか?

私はどのように感じるのか、充分に学習できているのか?

自分が考えていたそのベースとなる足場というのはちゃんと築けているのか?ま

未来の選択肢をちゃんと選べるようなスキル能力人的ネットワークを育めるのか?

学習できる場を確保できて、学習できるに適した場を作っているか?

どこに住むのか?

 

こうしたことが大事になってくるわけです。

 

 

 

そして最後に3つ目、「関係」。

関係、深い結びつきですね。家族、晩婚化、少子化、こうしたことを踏まえて、いま関係の何が必要なのか描いています。

 

ストーリーお互いの物語を共有するところであったりとか、安定した基盤。

そして世代間のコミュニケーションできるのかということ。

 

関係はP219ページにまとまっています。

 

人間関係づくりとして、人間関係に関する計画が出来ているのか、充分な時間が確保できているのか?どのような未来を望むかを明確に話し合っているかどうか、そして適応力を持っているのか、コミュニティを大切にしてるのか。

 

結局ね、効率化で、コミュニティとの関わりをないがしろにしてきた。特に世代を超えた交流ですよね。様々な年齢層ですね。同じ年代だけだとやっぱり駄目なんですよ。世代を超えてですね。10歳した下、20歳上だとかですね。様々な年齢層とですね。 関わるということもすごく大事になってきます。

 

まあ、考えてみますと私がやってきた事業って、リンダ教授の考えに影響を受けてたと思うんですよ。リンダ教授の『HotSpot』に2007年に出合って、『TheShift』に出合ったのが2011年。

レゾナンスリーディングは、この中のですね。2つ目の探究学習と変容を生み出す力を結びついているし、コンサルティングであったりとか、empowerで願望実現の部分というのは。 「物語る力」を養うに使っていますし、今、僕はですね、非常に力を注いでいる。

 

レゾナンスリーディング・オンラインサロンは、人間関係を築く力ですね。

オンラインサロンって、主催者の一方的なものってまるで意味がないんですよね。講義とか発信とかただ受けて終わるっていうのは意味がない。

 

やっぱりオンラインサロン上で、人間関係人と人との繋がりが構築できて、その構築の力を養っていくことが大事。

 

ほんと、いま必要なことがまさに書かれている。

私からすると、ずっと読んできただけあって、意外性や驚きはなかったんだけどね。

それでも、とってもおすすめできる一冊です。

 

ぜひ手に取ってくださいね。