こんにちは、レゾナンスリーディング、

渡邊康弘です。

 

本日の一冊はDaiGoの最新作『超決断力』です。

 

私たちは何か決断をするときに、

たくさん考えないといけないと思っていたり、

やる気があるときに、決めないといけなかったり、

やるかやらないかで決めていたりと思い込んでいます。

 

しかし、DaiGoさんは、それは大きな決断に対する誤解だといいます。

本書は、「クネビン・フレームワーク」など、最新の心理学や認知心理学の世界から、

意思決定に探った一冊です。

 

 

 

 

 

 

それでは、本書の心響いたポイントを見ていきましょう。

 

 

1章では、決断を迫られるシチュエーションを4つに分けて解説。 

「やるべきことがわかっているけど決断できない(単純=simple) 例:ダイエット」 

「どの選択肢が一番いいかを決断できない(面倒=complicated) 例:引っ越し、転職」 

「予測できないことだから決断できない(複雑=complex) 例:投資、結婚」 

「答えがないから決断できない(混沌=chaotic) 例:ずっとこの人生でいい

 

そこで、 決断の前に自分を取り巻く状況がどういうものかを観察して、

それに合わせた決断方法を選ぶために考え出されたのが「クネビン・フレームワーク」なのです。 

 

問題、あるいは過去に決断を下した印象的な状況を思い浮かべると、

それぞれの決断のルールがより身近に感じられるはずです。  

 

では、さっそく「単純」な状況を秒で切り抜ける「価値と自動化」 について解説していきます。

 

決断が「秒」でできるようになる 「VARI」スキル

 「単純(simple)」のクネビン・フレームワークでの定義は、

「安定的で、因果関係がだれの目にも明らかな状況。同じパターン、同じ出来事がくり返される。

通常は対処法も自明なので、議論の余地がないケースが多い」です。  

 

つまり、やりたいこと、やるべきこと、したいこと、しなければならないことが明確な状態。

ここで最善な決断をするために必要なのは、自分にベストと思える決断のルールを意志決定に取り入れ、

それに従っていくこと。もちろん、その決断が後悔につながる可能性はゼロではありませんが、

うまく活用していけばほぼ自動的に秒で意志決定できるようになります。  

 

そこで紹介したいのが、 決断を自動化させる「VARI」というスキル です。  

これはワシントンDC郊外にあるメリーランド大学のニコル・クーンバ博士が、

人間の決断疲れをやわらげるため、決断に関する先行研究をベースに考案したスキル。

「VARI」はそれぞれ、次の言葉の頭文字を取っています。 

 

Values(価値) 自分の価値観をリストアップする 

Automation(自動化) 自動化できるか考える 

Rational Decision Making(理性的な決断)決断可能な選択肢をリスト化する 

Intuition(直感) 感情に沿って考えてみる 

 

1つ目のステップは「Values(価値)」。  これはあなたの重視する価値観をリストアップし、

物事の判断基準を明確にしていくステップです。

ニコル・クーンバ博士はリストアップされた価値観を次の2つに分類することを勧めています。

 ①永続的価値  幸福感、好奇心、安心、自由、正義、家族、成長などの死ぬまで変わらないであろう、

あなたが大事にしている価値観 ②道具的価値  誠実、公平、信頼、親切、積極性など、

「永続的価値」を実現していくために必要な行動、振る舞いのベースとなる価値観

 

そこで、サブテクニックとして活用したのが、

スタンフォード大学の応用心理学者エドワード・ケログ・ストロング・ジュニア名誉教授がまとめた

「自分の情熱を知るための 10 の質問」です。 

 

質問①あなたが朝起きてすぐに活動したいと思う日は、どのような日でしょうか? 理想の1日をイメージしてみてください。 

質問②あなたが飽きることなく取り組むことのできたプロジェクトや仕事、活動や計画はどのようなものでしたか? 

質問③あなたがまったく楽しめなかったプロジェクト、やる気が出なかった活動はどのようなものでしたか? 

質問④あなたが明日、今の仕事を辞めたとして、後で一番やりたくなるのは携わっている仕事のどの部分でしょうか? 

質問⑤あなたの趣味は何ですか? その趣味のどこが好きですか? 

質問⑥あなたが若かった頃に、大人になったらなりたいと思っていたものは何ですか? 

それに魅力を感じていたのはなぜですか? 

質問⑦あなたは今の時間の使い方が自分にとって意味のあるものだと感じていますか? 

何かが足りないと思うのであれば、それは何でしょうか? 

質問⑧第三者になったつもりで考えてください。あなたは普段どんなことに情熱を持とうとしている人に見えるか、観察してみてください。そして、観察した結果、どんな感情を抱きましたか? 

質問⑨あなたは、この世界にどのような足跡を残したいですか?

質問⑩もし、あなたの寿命が残り1年だとしたら、どのように過ごしますか?  

紙とペンを用意して、質問の①から⑩までに答えていきましょう。

 

心理学の研究では、人間の悩みの9割は4つに分類されます。

「HARM」は、その4大ジャンルの頭文字です。 

「H」は「Health」、健康。ダイエット、外見の変化、病気、加齢など、心身にまつわる健康問題の悩みはすべてここに含まれる 

「A」は「Ambition」、野心や大望。理想の仕事、出世したいという願望、社会的な成功への期待などについての悩みが含まれる 

「R」は「Relation」、人間関係。会社での人間関係、友人、知人、恋人、結婚、離婚、子育て、家族関係の悩みが含まれる 

「M」は「Money」、お金。収入の増減、投資、借金、年金、住宅の購入など大きな買い物についての悩みが含まれる  

 

 

全体として、DaiGoさんらしい一冊。

最新の論文を元にして書かれており、わかりやすい一冊です。

個人的には目新しいものはなかったけど、

まさか、サンマーク出版で出るなんてと思わず、本とキンドル両方を買ってしまいました。

 

本書で、多くの人が意思決定が変わることを祈っております。