こんにちは、レゾナンスリーディング、

渡邊康弘です。

 

今月のキンドルアンリミテッドの記事を書いたら、やっぱり反応いいですね。

ずばり今月絶対読まないといけないのは、この一冊です。

 

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正直、この本は、こんな内容まで載せていいのというぐらい、

勝間和代さんの本音が書かれています。

10年以上前の本ですが、いまやっても、ある程度この方法でうまくいくんじゃないでしょうか?

 

 

 

1  有名人になることの直接的な金銭メリットは思ったほどは大きくない。プライバシーの侵害にちょうど見合うか、見合わないか程度

2  なんといっても大きいのは、人脈のひろがりによるチャンスのひろがり。これを生かせないと、有名人になったメリットはほとんどない 

3  大きなデメリットのひとつは、「衆人環視の中」で生きるということ 

4  最大のデメリットは、見知らぬ人たちから批判され攻撃されることを「日常」と考えなければいけないこと 

5  発言力がつき、やろうと思ったこと、考えたこと、目指すことができやすくなる。それは有名人であることが信用につながっているからである

 

 

有名人になるって、あんまりメリットがない。

でも、有名人になるしかなかった、その本音が書かれていますね。

 

 

 

では、テレビに出ている人たちはその労力をどうやって回収するのかというと、

これは、印税、講演、コンサート、コマーシャルなど、基本的にはテレビ以外の収入からです。 

 

たとえば、「金スマ」に出てもわたしの本はあまり売れませんでしたが(苦笑)、『人生がときめく片づけの魔法』とか、

古くは『女性の品格』のように、「金スマ」で取り上げられることによってミリオンセラー(一〇〇万部)になることがよくあります。 

すると、七〇〇円の本でしたら、印税率一〇%として、七〇円×一〇〇万部で、ざっくり七〇〇〇万円の収入になります(税引き前ですが)。

一〇万円とかの出演料とは桁がいくつも違います。 

そこまでいかなくても、講演料の相場がテレビに出る出ないでかなり変わってきます。

テレビに頻繁に出ている人でしたら、文化人は一時間で、五〇万〜一〇〇万円くらいが相場ですので、年間に五〇〜一〇〇講演もすれば、

森永卓郎さんのように三億円貯めてノベルティミュージアムを建てる資金とすることもできます。

 

 

正直、本がベストセラーになるのも、やはり、テレビの力。

多くの人に共感される本。そして、テレビに取り上げられて、広がる力が強い本がベストセラーになりますね。

 

 

 

一部のトップアーティストならともかく、ちょっとした有名人にすぎないわたしレベルの人の収入など、中堅・中小のベンチャー企業の売上高や利益にはるかに及びません。しかも、経営者たちは衆人環視の中で生きているわけではありませんから、コストも大きくはかかっていません。 「有名人になる」というベンチャー業は、比較的神経をすり減らしながら、収入としては数十万円、一〇〇万円単位を細かく集めて、なんとか年商一億円(収入でも利益でもなく、売上です)を目指す、というのが、わたしのイメージです。

 

 

この本の中でも、秀逸なのが、

有名人になる5つのステップ。

 

この手法は、本当に様々な部分で使えます。

何年前のモデルですが、部分ブラッシュアップすることで、

いまだに使えるすごいモデルです。

 

 

 

 

 

有名人になる五つのステップ

 

 

ステップ1  自分の商品性を把握し、顧客やパートナー、競争相手を特定する 

ステップ2  自分がターゲットとする市場について、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングを行う 

ステップ3  自分を売り込むためのサービスを開発し、そのサービスの提供プロセスを管理する 

ステップ4  自分がつくったサービスを普及させるための適切なチャネルを見つける 

ステップ5  自分のサービスに適切な価格をつけ、品質を保証

 

 

ステップ1  自分の商品性を把握し、顧客やパートナー、競争相手を特定する 

 

 

市場が欲しているのに、ありそうで、なかったものを まず大事なことは、

市場のニーズと、商品としての自分とのマッチングだそう、

 

勝間さんの場合、商品性の特徴は、次のようなものでした。 

・マッキンゼー、JPモルガンなどの著名な外資系の会社に勤め、コンサルティングやアナリストの経験が長いこと 

・会計士二次試験に最年少合格するなど、会計、金融及びITに専門的な知識と経験があること 

・子ども三人を持つワーキングマザーである

 

当時、勝間さんのプロフィールというのは、もっとも美しいとされていたのも

ここからわかりますね。

 

学生時代に出産して正規のルートに乗れなかった勝間さんは、

いち早く体験することとなり、その結果、 

・キャリア志向の女性 

・ロスジェネの男女 

の両方にとって必要なビジネス指南役をたまたま兼ね備えていた。

まったくの偶然と言えば偶然というから驚きです。

 

商品性を磨き続けること×その商品があるということを発信し続けること   

を繰り返していれば、市場は意外と早く、あなたの価値を見つけてくれるそうです。

 

 

競争が厳しい。いわゆる「レッド・オーシャン」です。すでに市場ニーズが満たされているところに参入しても、

なかなか有名になることはできません。 まず、競争相手がいないところ(「ブルー・オーシャン」)を見つけること、

あるいは、競争相手がいたとしても、その競争相手に勝てる市場を見つけることです。

 

 

そして、複合能力で市場性を獲得できるか? 

市場性というのは、じつは複合能力で評価される、ということ。

本当に大事ですね。最近はここに独自性がどう出されるのかが大事。

 

 

二〇一一年末に、『まじめの罠』に続いて『ズルい仕事術』という本を出版したのですが、

正直、わたしが思ったよりも売れません。紀伊國屋書店の発売当初の日次POSデータを調べたところ、

次の二人の著者がわたしの本とほぼ同部数を売っていたことがわかりました。

なるほど、それまでほぼ独占していた市場だったのが、

三人で分け合うようになったら、それは思ったほど売れなくて当然と、妙に納得してしまいました。 

・ちきりん著『自分のアタマで考えよう』 

・瀧本哲史著『武器としての決断』

 

 

ある程度市場があるのと、かぶらないというのが大事ですね。

私の場合、出版するタイミングがいつも他社の本とかぶっちゃうんですよね。

もったいない。

 

「有名であり続ける」には、 

・いかに先行を保ちながら、 

・その市場に甘んじることなく、さらなる市場を継続的に開拓するか   

という能力も必要と話しています。

 

 

 

ステップ2  自分がターゲットとする市場について、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングを行う 

 

 

 

ステップ2 自分がターゲットとする市場について、

セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングを行う ターゲットが決まったら、

次はさらに細分化を行っていきます。

 

なぜなら、キャリア志向の女性とかロスジェネの男女ではあまりにも、

わたしたちが探す「ありそうで、なかったもの」について、大ざっぱすぎるからです。 

「ペルソナ」という表現を使うこともありますが、ターゲットはできれば具体的にイメージしてください。

何歳くらいで、どんな仕事をしていて、どんなところに住んでいて、何のためにあなたの「コンテンツ」を必要としているのか? 

 

 

このSTPのマーケティング手法はブラッシュアップしたほうがよさそうです。

いまはとにかく認知力。ここにつきます。

 

 

 

そこがピカッと明確にならないと、よいネタは生まれません。その人たちにとって、

「ありそうで、なかったもの」で、自分が提供できるものを考えるの

 

ここで、重要になってくるのが、「時代背景」です。

 

すなわち、有名になるためには、その人の特性と、顧客と、そして、時代背景がピタッと合うことが必要なのです。

そのとき、相互作用が生まれて、ブームになります。

 

 

本書を今回読み直していて、「時代背景」という言葉がとくに響きましたね。

 

 

 

ステップ4  自分がつくったサービスを普及させるための適切なチャネルを見つける 

 

 

 

 

わたしの場合、特技を「概念的なものを言語化する能力」ということにしたわけですので、

これをサービスとするには、なんらかの形で顧客に「言葉」を届けなければなりません。

 

したがって、 

・ブログ 

・書籍 

・メディアへの取材

 

 

勝間さんのデビューした当時って、本当にいろんなものを発信していた。

とくに、ブログがとにかくすごくて、全部、ブログで紹介されていたような感じがしますね。

 

 

ここまでに書いてきた以外に、わたしがチャネル開拓に向けて行ったことのいくつかを挙げてみますと

 ・『無理なく続けられる年収 10 倍アップ勉強法』については、表紙とゲラ刷りのころから持ち歩いて、会う人会う人に「こんな恥ずかしいタイトルの本なんですけれども、これから出るので買ってください」と言って歩いた。 

・『お金は銀行に預けるな』の企画は、こちらから光文社に持ち込んで、一時間かけて企画を通すために編集者さんを説得した。 

・「情熱大陸」の話がきたときには、あくまで一〇人くらいのうちの候補の一人ということだったので、制作会社さんのコンペに協力して、ストーリーづくり、これまでのメディア露出のまとめ資料などを時間をかけてつくって渡した。 

・ブログで自分の本が紹介されているときには、すべて御礼とコメントをつけて歩いた。

 ・書店には日本全国、どこに出かけたときにも時間があれば訪れて、ビジネス書担当の方にご挨拶をして、名刺交換をした

 

 

これも、いまからでもできること。本当に大事なことですね。

 

 

細かいことのすべては書ききれませんが、ここで言いたいのは、 

チャネル開拓では「できることはすべて行う」という精神で、

自分の労力でまかなえることであれば、なんでもやってみる、 ということなのです。

すると、どこかで何かが当たりますので、そこから芋づる式の連鎖がはじまります。 

その 芋づる式の種を見つけることができるまで、じゃんけんを続ける のが「有名人になる」方法です。

 

 

すべてじゃなくても、ヒントだしすぎ。これはほんと重い本。

まさしく愚直なマーケティング手法が載っています。

 

 

 

 

ステップ5  自分のサービスに適切な価格をつけ、品質を保証

 

 

自分のサービスを安定した価格で提供し、品質を保証することです。

ステップ5が中長期的に安定することではじめて、ブランド化するし、定番化していきます。 

 

ここも大事ですね。

 

ここでのポイントは、競合品に比べて、提供価格がある程度安価であることはもちろん必要なのですが、

それ以上に、使うチャネル側や顧客側にとって、 

「この人は信頼できる」 「この人の出すものはいつもよい品質だ」   

ということが重要になります。

 

ブランディングを作れるかどうか?

 

これらの5つのステップは、本当に大事なので、ぜひこのタイミングで読んでいただきたい一冊です。