
1~11については、著書をご参照下さい(笑)
ここで、伝えたいことは
ボディタイプを評価しておくと、
『どういった動きをするか?』
予測がしやすくなります。
右軸優位な場合は、右側へや重心加速度が速い等、立脚の転換時に差がみられます。
右軸優位な場合の踵接地時のイメージ
『(右)トン、(左)ントーン、(右)トン、(左)ントーン・・・・』といった感じ
軸側の垂直軸が真っ直ぐに近いのに対し、
非軸側では、たわむような形がみられます。
ボディタイプの評価時に、三平面(矢状面、前額面、水平面)の動きの優劣を確認できていれば、動作時の特徴が見えやすいです。
歩行の際に、急に全く違う動きをすることは滅多にないです。
ただし、様々な要因により変化はみられます。
◯壁沿いを離れずに歩かなきゃいけない
軸側に壁がある場合、常にそちらをベースに制御してますので、影響は少ないです。
しかし、逆の場合は、壁との距離感がうまく捉えにくく、ぎこちない動きになり、
壁から離れていく場合もあります。
◯怪我があり、疼痛による跛行がみられる。
ボディタイプ通りの戦略が、疼痛を回避するためにとれなくなります。
それでも軸側への重心加速度は速いままだったりしますが、
ハイガードになったり、立脚期を極度に短くしたりします。
◯どっちの足から出たか?
歩行開始時は、二脚支持~一脚支持に移行します。
どちらが運動脚になりやすく、支持脚によるなりやすいか。
静的立位の状態から、重心をやや後方に移動し、支持脚が、前進方向へのモーメントを生み出す動きが先行したのち
運動脚が遊脚します。
よって、ボディタイプで相対的に後方に位置する側が支持脚となりやすく、
前方に位置する側が運動脚によるなりやすいです。
☆右足から出やすいタイプ
R-AA,R-AP,L-PP,L-AP
★左足から出やすいタイプ
R-PP,R-PA,L-AA,L-PA
皆さんは、片麻痺の方が、麻痺側から出す人と非麻痺側から出す人がいるのをケイケンしたことありますよね?
運動麻痺、知覚麻痺の影響もありますが、
ボディタイプのチェックをしてみると、
ボディタイプで、出しやすい足を出していることが多いです。
階段昇降でも然りです。
本能的に出しやすい足と言えます。
但し、絶対では、ありません。
その人が、どんな習慣であるか?後天的な要素が関与します。
『スポーツの競技特性により、必ず右から出たいた』
『自宅内の家具の配置、歩行路の環境』によっても、変わります。
『リハ担当に、右から出せって口うるさく言われた』
また、歩行開始前の動作によっても変化します。
時計回りに方向転換した後は、左足が出しやすくなりますし、半時計回りでは逆になります。
歩行の開始肢位に変化があれば、変わります。
なので、歩行開始前の姿勢制御の特性を知っているかは大事です。
故に、私は歩行練習する際には、歩行開始前の状態を変えることを重要としています。
そして、歩行開始時の一歩目の出し方を指導してます。
例えば、R-PAタイプの場合
右軸優位で、右が後方軸、左が前方軸です。
左足から出ることが多く、左が踏み出し足、右が蹴り出し足となります。
そのまま歩くと、左右前後のズレは残存し、長距離になればズレは増大していきます。
右足から出た場合は、重心を左側に移し、左側で前進モーメントを生み出します。
一歩目は、支持基底面の急激な変化により、強固な姿勢保持活動が起こります。
その際に、出にくい足から出ることで、ボディタイプの特性を抑制し、均一な歩行になります。
さらに、歩行開始時より、大きな力(急激な変化)は起きませんので、その抑制変化は、止まるまで継続します。
ですので、ズレは習性されやすく、長距離になっても、疲れにくいです。
ただ、どっちの足から出るかだけでは、コントロールできません。
私は、呼吸と連動させることで促通します。
先程の、R-PAタイプでは、
『息を吸いながら、右足を出して歩き出す』
ような、ことをしています。
全タイプの歩き出し設定は変わります。
そして、歩行開始時の姿勢は立位のです
さらに、立位になるための動作は起立です
起立の開始肢位は、坐位です。
ひとえに歩行分析といっても、もとをたどるとその基板となる立位、坐位の状態に左右されます。
歩行を変えるために、坐位を変える。
空間的、時間的、物理的に評価時するためには、前後の動きや姿勢をたえず観察する必要があります
そんな、臥位、坐位、立位は次回です。