
二足歩行を行う人間にとって、立位はとても重要
立位の改善に向けては、立位で評価し、立位で解決していく・・・
そうやってきましたが、立位というものを考えれば考えるほど私には難しくて。
立位姿勢の制御には、同時にたくさん戦略が関与していて、その中で、細部に渡ってコントロールするべきものが多すぎて、私の腕ではしきれない。
なので、コントロールできる肢位でやろうって考えてるうちに気がついたことです。
普段心がけていることは、臥位でも、坐位でも立位~歩行を考え、評価・アプローチをすることしています。
ですが、臥位と立位では、肢位は似てるが、身体に関わる外的要因が違い、
坐位と、立位では、肢位が違います。
その中で、歩行に繋げるアプローチを考えると、その肢位の特徴を知らなければならない。
臥位は支持基底面が広く、対象者にとってリラックスしやすい姿勢です。
治療者にとっても、一見操作しやすい。
ただし、接触面が広いということは、圧迫箇所、摩擦箇所も多いということです。
例え、頭部から下方に、足底から上方に圧刺激を入力して、反応を確認促通しても、その時、身体にかかっている外的刺激は、立位とは異なるものですので、身体で起こっている反応は、立位とは異なります。
それを考慮した上での『反応』と捉え、その後の坐位、立位の反応をみるときも、
臥位の中で、出した反応と照らし合わせます。
なので、坐位は坐位でまた、評価します。
坐位、全身的には、大まかに屈曲位です。
坐面~足部に支持基底面を持ちます。
頭部から骨盤までは、立位、臥位と似たような形をとりますが、
骨盤から下は、全く違う形を取りますので、全身での制御反応は異なります。
立位、臥位のような全身的な伸展位は、構造上、前額面では締まりが強く、
坐位のような屈曲位は、前額面上緩みがあります。
また、骨盤下が屈曲位を取っているため、伸展方向には制限のある姿勢です。
頭部から下方に落ちる垂直分力と足部から上方に上がる床反力が違うため、
坐位と立位での下肢の操作時にはそれを踏まえた反応をみます。
立位で、活きる程度にするということです。
ただ、坐位は日常的にかなり多くとる肢位ですので、坐位のための能力も大事です。
坐位では、頭部から臀部にかかる荷重、床反力が重要なので、
頭部から骨盤までの範囲で、どういった戦略で動いているか?
荷重線のズレがどんな摩擦を生み、カウンターとしての反応が出ているかをみます。
そんな坐位をスタート地点として、立位となる。
起立動作では、離臀の前に先行性姿勢制御が起こります。
そして、離臀時には、一気に支持基底面が
狭まります。
そこには、たくさんの力が必要です。
緩みの強い形から、締まりの強い形に切り替える力です。
基本動作の中で、もっとも各部にかかるモーメントが大きく、他の肢位ではそれ以上力はかからないため、離臀後の戦略は離臀前の形をどう作っているのか?に依存すると思います。
なので、坐位を整えないと良好な立位には繋がりません。
立位になりますが、次回の姿勢制御の話の時に回します。
うーん。雑ですみません。
続く