ようやく通常業務再開 | レジン作家 kumaさんのWeblog

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ようやく普通に荷物が発送できるようになった。

やれやれである。

 

と、書くと、一般の方には 「????」 だと思うけれど、今はネットショップで送り状を発行するためには、配送業者のクラウドにログインして、そこで顧客情報の入力や、ショッピングカートとクレジット決済のひも付けをしないと、送り状を発行できないシステムになっていて、さらに集荷の担当エリア別に顧客コードが割り振られていて、エリアが変わると前のコードが使えなくなり、つまりクラウドにログインできなくなって、送り状も発行できなくなるわけ。

ログインできても前に入力した情報は引き継がれないから、また最初からやり直しだ。

 

わかります?

むずかしいでしょ?

 

そりゃそうですよ、配送業者の現場のサービスドライバーだって、こうしたシステムを完全に理解できていないんですから。

彼らが無能なんじゃない。彼らはとても一生懸命にやってくれている。

けれどデスクの上でシステムを構築する人たちは、現場のことを考えているとは思えないんだよね。

 

少なくとも紙の上の数字でしか現場を把握していないことはたしかで、その証拠が、昨今、ネット通販の急激な普及のために、配送業者の負担が重くなっている、ということはどなたでもご存じのことだと思うけど、そういった配送業界のひっ迫している状態が一般に露呈する直前に、配送業者からアンケートがきたんだけど、その内容がひどかった。

 

今、午前着というと8時から12時となっているけど、少し前までは9時からだったね。

でもそのアンケートでは、「8時よりも前に届けるサービスを検討しているが、それについてどう思いますか? そうしたサービスがあったら利用したか?」 というものだったの。

 

ボクは書いたよ。

「今でもサービスドライバーたちはいっぱいいっぱいの状態なのに、これ以上の負担を強いたらブラック企業になりますよ」 て。

 

そのすぐあとですよ。

荷扱い量を減らして、運賃を値上げする、と言い出したのは。

数字だけでシステムを構築しようとするからそういうバカげたアイディアが出てくるんだよ、バカか。

 

 

世の中のビジネススタイルは刻一刻と変わっていくから、それに適合するシステムを再構築し続けなければいけない、それはわかる。

でも某銀行のシステムトラブルを見てもわかるとおり、それは複雑すぎるんだよね。

そうした上層の都合、たえず持ち上がるシステムの変更が、現場の人たちにまでマニュアル化されて浸透するわけないじゃん。

そのシステムを使うこっちだってついていけないさ。

ホントしょっちゅうだよ、システムの変更なんて。 年に数回レベル。

 

 

もちろんそうしないといけないことはわかるよ。

セキュリティーの問題だったり、利便性の問題だったりさ。

 

でもね、デスクの上でシステムを構築できる人たちはその専門家でしょ?

そんな高度なことを脳ミソで咀嚼できる人間だけでこの世の中は動いているわけじゃない、ボクを含めてそうでない人たちの方がはるかに多いでしょ?

世の中の変化についていかなければいけないのはわかるよ。

でもね、全員はムリだよ。

 

 

昔、陸蒸気 (おかじょうき) が新橋と横浜の間を結んだ時に、機関車に乗る前に下駄や草履を脱いで乗って、駅に着いてから自分の履物がないことにおどろいた、という笑い話があるけれど(昔は駕籠屋が履物を懐に入れて持ってきてくれたからね) 、ボクは引越したら自分の靴がなかった、とおどろいていたようなもんだ。

ボクだってアナログ人間だからね。

 

便利だからこそこうしてネットショップができる、のは感謝している。

けれど、みんながみんな、その変化の流れのスピードについていけるわけじゃないんだし、実際に社会を動かしているのは、現場で働いている人たちなんだぞ、ということを、時々怒鳴りたくなる。

ものすごく怒鳴りたくなる。

人間は紙の上に統計として表示された数字じゃないだ。

 

 

今回の引越しにともなったトラブルは、つまりはそういうことですよ。

現場の彼らはとても元気で、親切で、丁寧で、明るくて、気持ちのいい人たちですから、これからも楽しく仕事ができそうです。