怒りとは
どのようなものなのでしょうか?



心理療法では
怒りを上手にコントロールする方法としてアンガーコントロールを用います。


しかし、



効果のほどは
まちまちでは無いでしょか?





仏教では、
「貪瞋痴とは心の三毒」
と言われています。


貪 むさぼることの欲
瞋 怒りなど感情をぶちまける事
痴 愚かである事



自分にとっての意に沿わないと思えることが起きたとき、怒りが湧きます。



その怒りの最中にいて
それを無くそうとすると
怒りはさらにエネルギーを持って 
現れるように感じ
また、あの手この手と
尽くす事となります。


その怒りが苦しみとなる事はありませんか?







禅では、

『念を継いではならない』

と教えます。


つまり、


はじめに沸いた一念の感情に

二念、三念と重ね継いでいくことで

その煩悩が、本心(仏心)を毒していく

というわけです。



ですから、

「すでに起こった念を続けるな、
まだ起こらぬ念を起こすな」


ということです。





最初の一念を相手にしなければ
二念、三念と重ねていく事はありません。


最初の一念心をどう扱うかが
肝心なのですね。


坐禅を実践することで
思考する前の様子がどうあるのかが
わかります。


すると
一念心(思い)は、ただ起きているのです。

その一念心を掴まなければ
思いはただ姿を消します。



どんな思いも
自分の思い通りにコントロールすることなどできません。



思いは縁に触れて
自由自在に現れて
そして、終わっているのです。



ですから、


一念心を掴まなければ
怒り、恨み、妬みなどという強い感情で
苦しむことはできないのです。