論文No386


Comparing Cost of Indwelling Pleural Catheter vs Talc Pleurodesis for Malignant Pleural EffusionCost Analysis of Malignant Pleural Effusions

Erika D. Penz, MD; Eleanor K. Mishra, DPhil; Helen E. Davies, MD; Braden J. Manns, MD; Robert F. Miller, MBBS; Najib M. Rahman, DPhil

Chest. 2014;146(4):991-1000. doi:10.1378/chest.13-2481



悪性胸水の治療において,カテーテル留置(IPCs)はタルクによる癒着と比べて

入院期間を減少させ追加の治療が少なかったが有害事象は多かった.


今回はIPCsとタルク癒着術を,コストの面から比較した.

1年間にかかるコストと有害事象をしらべた.

試験はイギリスで行われ,コストは米ドルに換算された.



全体のIPCs,タルク癒着術にかかる平均コストはそれぞれ$4993, $4581であった(有意差なし).



IPCsにおいてドレナージ自体にかかるコストは$1011であり,タルク癒着術では$57であった.

これは有意差を認めた.

ドレナージのコストは,ドレナージボトル,被覆材の交換,ドレーン抜去であった.

手技自体,有害事象のコストに差はなかった.



生存期間が14週未満の患者群では,IPCsはタルク癒着術より有意にコストが

少なく,平均で$1719少なかった.


<感想>

イギリスの医療システムにおける悪性胸水治療は

全体の平均コストではIPCs,タルク癒着術で有意差がなかったようですが,

生存期間が短い群ではIPCsの方が低コストだったようです.