論文No377
Characteristics and Outcomes of Patients Hospitalized Following Pulmonary AspirationPatients Hospitalized After Pulmonary Aspiration
Augustine Lee, MD, FCCP; Emir Festic, MD; Pauline K. Park, MD; Krishnan Raghavendran, MD; Ousama Dabbagh, MD, FCCP; Adebola Adesanya, MD, FCCP; Ognjen Gajic, MD, FCCP; Raquel R. Bartz, MD, FCCP; the United States Critical Illness and Injury Trials Group
Chest. 2014;146(4):899-907. doi:10.1378/chest.13-3028
アメリカからの報告.
誤嚥によるARDSの背景について調べた.
ARDSのリスクがあり入院を必要とした5584名の患者のうち,212名が誤嚥をおこしていた.
誤嚥を起こすのは男性に多く(66% vs 56%),若干高齢で(59歳 vs 57歳),白人が多く(73% vs 61%),
ナーシングホームからの入院が多かった(15% vs 5.9%).
アルコール依存の傾向があり(21% vs 8%),GCSは低かった(13 vs 15).
誤嚥患者は,より高いAPACHE Ⅱスコアを持ち,より人工呼吸管理を要した(54% vs 32%).
より重症のARDSを呈した(12% vs 3%),院内死亡率は約2倍であった(OR 2.1).
肥満も胃食道逆流も誤嚥と関連しなかった.
<感想>
アルコール多飲の男性,意識レベルの低い人,ナーシングホーム入所者は誤嚥しやすいようです.
誤嚥により死亡率は2倍となり,ARDSの重症度も増す傾向があるようです.