こんにちは,ドクターNです.
認知症の治療についてまずは原則から.
認知症と一言でいっても,問題となる症状はさまざまです.
他人を攻撃する人,大声を出す人,不穏状態の人,
つきまといをする人,徘徊する人,収集癖がひどくなる人など.
上記のような症状は 「行動症状」と呼ばれます.
一方,不安,うつ気分,幻覚,妄想
これらは 「心理症状」と呼ばれます.
この行動症状と心理症状をまとめて,行動・心理症状といいます.
英語ではbehavioral and psychological symptoms of dementia と表記し,
BPSDと呼ばれます.
認知症の治療では,認知機能の低下の対策のほか,上記のBPSDに対する治療も
考えていく必要があるのです.