論文No352

Macrolide/Azalide Therapy for Nodular/Bronchiectatic Mycobacterium avium Complex Lung Disease

Richard J. Wallace, Jr, MD, FCCP; Barbara A. Brown-Elliott, MS; Steven McNulty, BS; Julie V. Philley, MD; Jessica Killingley, BS; Rebecca W. Wilson, BS; Deanna S. York, RN; Sara Shepherd, MS; David E. Griffith, MD, FCCP

Chest. 2014;146(2):276-282. doi:10.1378/chest.13-2538


アメリカからの報告.


結節/気管支拡張型のMycobacterium avium complex(MAC)に対する


マクロライドを含んだ治療の効果について後ろ向きに検討した.


180名のMAC症の患者が12か月以上,マクロライドを含む多剤併用で


治療した.


痰の培養が抗酸菌陰性に改善したのは154名(86%)であった.


クラリスロマイシンとアジスロマイシンで差はなかった.


治療の変更は毎日服用群の方が間欠治療群よりも多かった(80% vs 1%).


治療中にマクロライド耐性になった人はいなかった.


治療中の再発は14%におこった.


治療の成功(痰からMACが消失し,細菌学的に再燃なし)は84%であった.


治療終了後,細菌学的再燃は155名中74名(48%)におこった.


そのうち新たに感染したのが75%,真の再燃は25%であった.


<感想>


アメリカにおいては,MACに対するマクロライドの治療効果はまずまずのようです.


日本においてはマクロライド耐性が進んでおり,実感としては


この論文ほどの効果はないように思います.