論文No306

Efficacy and Safety of Early Dexmedetomidine During Noninvasive Ventilation for Patients With Acute Respiratory Failure:
A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Pilot Study

John W. Devlin, PharmD; Nada S. Al-Qadheeb, PharmD, FCCP; Amy Chi, MD; Russel J. Roberts, PharmD; Imrana Qawi, MD; Erik Garpestad, MD, FCCP; Nicholas S. Hill, MD, FCCP

Chest. 2014;145(6):1204-1212. doi:10.1378/chest.13-1448

アメリカからの報告。

成人で急性呼吸不全の患者で、NIV8時間以内のものを、

IV dexmedetomidine (0.2 μg/kg/h titrated every 30 min to 0.7 μg/kg/h to maintain a Sedation-Agitation Scale [SAS] score of 3 to 4) あるいはplaceboにふりわけ、

72時間にわたり、NIVが2時間以上ストップするか、挿管されるまで観察した。

せん妄や苦痛が出た場合は、ミダゾラム、フェンタニルの投与を可とした。

デキサメタゾン使用でプラセボと比較して、苦痛は減らず、

NIV認容の時間、適正な鎮静、挿管の回避はなかった。

デキサメタゾン使用の方がプラセボよりも鎮静が深かった。

〈感想〉

NIV使用に際して、デキサメタゾンを使用しても、

患者の苦痛軽減にあまり効果はなかったという結論でした。

NIVには患者さんの協力が必要ですから、

場合によっては軽く鎮静をかけることもあると思いますが、

私はステロイドは実臨床で鎮静目的では使用しないですが。。

素直にミダゾラムでいいように感じました。