数ある日本語の言い回しの中で、
私が特に好きなのが
「琴線(きんせん)に触れる」
という言葉です。
感動して心を揺さぶられるような
様子のことですが、恐ろしいことに
「怒らせる」「怒りを買う」といった
誤用をしている人がいるようです。

おそらく、「逆鱗に触れる」と混同されて
いるのでしょう。言葉は時代とともに
変わっていくもの、とはわかっていますが
あまりにも違いすぎます。

「心」を弦楽器である琴に例えて、
その線に触れるという想像をして下さい。
震える弦が美しい音色を奏でるように
心から感動が湧き出る様子。

美しい比喩表現は、出来れば
意味が変わることなく、残っていって
欲しいと思うのです。