昔、私が鍼灸学会で発表したものです。
PC」を整理していたら出てきたので掲載しておきます。
不妊症は特別な異常が見当たらないにも関わらず、妊娠に至らないケースが多い。
そこで銀のすずでは東洋医学における不妊治療にNLS分析(メタトロン)を組み合わせ、体質改善を図ることで妊娠率を高められるのではないかと考え、導入している。
今回、異常所見はないが、採卵困難があり、採卵をしたがなかなか受精せず、体外受精ができても妊娠しなかった方が、体質改善目的で当院を訪れ、5か月間のケアを経て、IVFにて妊娠に至った症例を報告する。
【症例】
41歳、160cm、45kg、月経周期35日±0日
2012年よりIVFを8回実施
当院通院期間2014年10月~2015年2月
不妊専門病院にて検査異常なし
自覚症状として冷え、むくみ、便秘あり。日頃、野菜中心の食事を摂り、冷え対策を行う。
運動は週1回、ランニングで汗を流す。
2年前より当帰芍薬散、3か月前より葉酸、マカ服用。
東洋医学所見:脈細無力、舌淡、不眠、便秘など気血両虚、下肢血流不全あり
NLS分析所見:初診時、卵巣周辺(5.8Hz)にてノイズ、骨盤内~下肢静脈・甲状腺過剰活動(L3)、胃腸は活動レベル低下(L4)、T3・T4・フェリチン・Hb低値・TIBC高値
【経過】
5ヶ月間、月経、卵胞、排卵期(1週期に3回)、NLS分析後施術を行い、自宅での漢方薬や食事、運動、サプリ等の指導、骨盤周囲へ全周期でマッサージを行い、血流改善実施。
月経期:月経3~5日、三陰交、血海、気衝、中極刺鍼、曲骨施灸
卵胞期:月経8日目前後、膻中、気海、曲骨、関元、命門、腎兪、肝兪、膈兪刺鍼
黄体期:月経21前後、太谿、腎兪、命門、京門、中脘、次髎刺鍼
【考察】
NLS分析(メタトロン)という東洋・西洋医学とはまた違ったアプローチにより状態把握し、検査では評価されない不調を改善できたのだと推測できる。
【結語】
骨盤内血流、血液の質的改善が妊娠に多大な影響を及ぼすことは言うまでもない。
鍼灸の現場でも視覚的に評価することのできるNLS分析の導入は日々の施術のクオリティの向上に役立つのではないだろうか。