あえて変えない、という選択



町の公共の建物が老朽化して、 
いま再建築が進められている。 


以前は赤煉瓦風の壁が印象的だったけど
今回は白と黒のモノトーンで、 
すっかり現代的な雰囲気に変わっていた。 
 


洗練された、と言えばそうなのだけど――。
 


車でその前を通るたび、 
どこか寂しさを感じてしまう。 


「あの雰囲気、好きだったのにな」
ふとそんなことを口にしたら、 
小学5年生の娘も同じことを思っていたようで、
「赤のほうがよかったよね」とぽつり。
 


あとから主人に聞いたところ、 
以前の外壁はなんと
「有田焼」でできていたらしい。 


なるほど。 だからあの
独特のレトロさと風格があったのか
 と妙に納得した。
 
 
 

伝統工芸や歴史あるもの、
長く愛されてきたものには、 
やはり“そう感じさせる何か”がある。


それを守り、今に伝えてきた人たちの想いも 
そこには息づいているのだろう。
 


思い出すのは、生まれ故郷の情緒ある渡船場周辺。 


明治や大正時代から残るビル群は、
外観をそのままに残しているからこそ、
映画の撮影地や観光スポットとして 
今も多くの人を惹きつけている。


もちろん、何もしなければ老朽化する。 
だからこそ改装や修復を重ねながら、
“変えずに残す”という選択がなされてきたのだと思う。
 


同じ北九州の門司港レトロ地区も同じ。
(私の生まれ故郷は北九州なのです☺️) 


開発が進んで新しい施設が並ぶ中で、 
あえて変えないものがそこにある。
 
 


人は、「変わらないもの」に安心する。 
 
 


時が経っても、思い出の中の風景を
そのまま保っていてくれること。
それだけで、心がふっと軽くなるような感覚がある。
 


懐かしさ。
自分に還れる場所。 



老舗や名店が長く愛され続けるのは、
そんな“変わらなさ”が 
そっと心を包んでくれるからかもしれない。
 
 


そしてそれは、人も同じだ。


変わらない優しさ、 
変わらない眼差し、 
変わらない在り方。 

それが誰かの心を 
そっと支えているのかもしれない。
 


aikoの「三国駅」に、こんな一節がある。 


変わらない街並み
あそこのボーリング場
焦っていたのは自分で
煮詰まってみたり 怖がってみたり 
 
 


変わらないものに、人は癒される。
焦っていた自分を取り戻すことができる。 
 


そんな「還れる場所」を、私も目指していたい。
 


心がふっとほどけるような。
包み込まれるような。
そんな存在で在りたいなと思うのです。
 
 
 
 

┈┈┈┈┈┈┈ お知らせ ┈┈┈┈┈┈┈

🕊8月12日まで
オンラインサロン『Shihoの部屋』
メンバーさんを“ひっそり”募集中🌿

心を整えたいとき
本当の自分に還りたいとき
やさしい問いかけと、静かな学びの時間を
一緒に過ごしてみませんか𓂃𓈒𓏸

8月分は【半額1,111円】でご案内中🌙
(銀行振込またはPayPay)

ご希望の方は、
InstagramのDMまたは公式LINEから
「部屋参加」とメッセージください☺️


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

 
 
 

#思うがままに 
#書き出してみると
#思わぬ本音に
#たどり着いた