クローン病ではじめて入院するとき、たぶんほとんどの人が症状悪化している。


そうなるととりあえず絶食点滴。


輸液からはカロリーが少ししかとれないから、今度は、


「高カロリー輸液」

に切り替わる。

(わたしの場合)


高いカロリー輸液は、黄色の大きな点滴みたいな感じ。


カロリーがとれる栄養満点のものだから成分が濃く、末梢の細い血管からは入れられない。


私は首の太い血管からカテーテルを入れた。



エルネオパ12時間で流す?
24時間で流す?

そう聞かれた。

「フリーの時間もほしい」
「廊下を歩きたい」

そういう気持ちがあり、12時間を選択。

そして、エルネオパを流していない時間は歩行練習をした。

ゆっくりゆっくり病棟内を歩く。
(たった2周でつかれてた…)

入院中、どんどんなくなっていく筋力。

そして、そのときは来た。

ベッドで休んでいると、からだが急にしんどく、呼吸もはやくなる。

いそがしい看護師さんに申し訳ないきもちをいだきながら、ナースコール!!

血糖60
低血糖。

私…
「ずっと寝とけば歩ききらんようになると思って歩く練習しよったら低血糖なった」

友達ナース…
「もー。低血糖にきをつけろ言うたやん。」

私…
「ごめん。やっぱり24時間にしてもらおかな。」

友達ナース…
「それがいいよ。無理すんな。」

失敗した…と思った。
いちお私も元ナース。

そのケースの低血糖は充分理解できる。
おはずかしい限り。

患者側としては、退院して家に帰っても変わりなく歩けるよう、入院中から歩行練習をしたがる人もいる。

復帰にむけて無理をするんじゃなく、きちんと看護師さんの話しを聞いて少しずつがんばればいい。

今までは私が患者さんに説明する側だったのに…。

本当に、おはずかしいかぎり。そして反省。

看護師の気持ちと患者側の気持ち、両方痛いくらいにわかった一場面だった。

友達ナース、迷惑かけてごめんね。ありがとう!!