知床・羅臼岳でヒグマに襲われた方が発見されました。
残念ながら…。
自然公園法改正を報道する4年前の映像。
ヒグマの行動が激変する出来事は、やはり人間のエサやり。
斜里や羅臼ではゴミステーションはしっかりとした檻で出来ていますし、
ゴミを捨てるBOXも蓋がヒグマが開けられないような工夫がされています。
しかし、地元住民が厳格なゴミ管理をしていても、
一部の観光客のたった1回のエサやりによって台無しになってしまう…。
エサやり以外にも、熊の行動に変化をもたらしていることがあります。
それが、エゾシカの増加。
羅臼の道路で鹿が襲われる映像が撮影されて話題になりましたが、
道路にいるシカをクマが狙うのは、まぁ、これは当然かな、と。
鹿の細い脚、小さな蹄はアスファルトの上は滑るんですよね。
走りにくいのです。
一方、ヒグマはカンジキのように平らでべったりと道路に接していますので、
道路上は走りやすく、シカを捕まえやすいのです。
「土の上では捕まえられなくても道路上なら捕まえられる!」と狙っていたかもしれません。
では、なぜ、鹿の増加が熊の行動変化をもたらすのか?
それは今までクマが食べていた植物を鹿が全部食べてしまうからです。
餌不足のクマは新しく餌になるものを探し歩きます。
蝉の幼虫を掘り起こして食べたり、
ロッククライミングをして崖にある鳥の巣を襲って卵やヒナを食べたり、
毒がある水芭蕉の根っこを掘り起こして食べたり…。
これらは世界遺産登録時には見られなかった行動です。
新たな餌を求めているクマが人間を見た時に、
「これもいけるのでは…」と考えるクマが現れてもおかしくありません。
人間は怖い…と思わなくなったクマなら、なおさらでしょう。
今回、登山者を襲ったヒグマがどちらのタイプかは分かりません。
知床を管理する知床財団では、
糞などから採取したDNAを元に、ヒグマの家系図のようなものを作成していると聞いたことがあります。
今までも異常行動をするクマはいましたので、そのDNAも調べられているはず。
今回、射殺されたヒグマも調べることでしょう。
これまで蓄積されたデータから何かわかるかもしれません。
6/4に知床で撮影した2頭のヒグマ。
求愛行動中ではないかと考えています。
距離を保ち、車の中からズームで撮影しています。
動画の中でゴミ捨て厳禁の啓発もしています。
まだ登山を始める前の2018年に登った羅臼岳。
この時はクマには遭遇せず大沢から羅臼平の間でシマリスを2匹見ました。
下山時は両ひざが疲労で破壊。
今回事故が起きたオホーツク展望で休憩をした時、
ガイドの人に「座らないの?」聞かれ、
(座ったら二度と立てなくなる!)と心の中で叫びながら、笑顔で「大丈夫ですよ」と答えた場所。
ここは「展望台」と名付けられていますが、周辺の木が成長して眺望は良くない場所なんですよね。ヒグマか隠れていても気付きにくい場所です。
翌日、翌々日は歩行困難になるくらいガタガタになりました。
もう一度登って成長している自分を実感したかったですが、やっぱり今月はパスだなぁ。
今、羅臼岳に「登ろう!」いう気分にはなれないですね…。