1.働く人の視点に立った働き方改革の意義
2.同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善
3.賃金引上げと労働生産性の向上
4.罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是正
5.柔軟な働き方がしやすい環境整備
6.女性・若者の人材育成など活躍しやすい環境整備
7.病気の治療と仕事の両立
8.子育て・介護等と仕事の両立、障害者の就労
9.雇用吸収力、付加価値の高い産業への転職・再就職支援
10.誰にでもチャンスのある教育環境の整備
11.高齢者の就業促進
12.外国人材の受け入れ
13.10年先を見据えたロードマップ
本ロードマップを効果的に実施していくため、
ニッポン一億総活躍プランその他の政府計画プランと連携して取り組んでいく。
これは、政府が行った平成29年3月29日働き方改革実現会議での決定事項です。
この中で、7.病気の治療と仕事の両立という項目の中身として、
「企業トップ自らがリーダーシップを発揮し、
働く人の心身健康の保持増進を経営課題として明確に位置づけ、
病気の治療と仕事の両立支援を含めて積極的に取り組むことを強力に推進する、とあります。
さて、ようやく本題(^-^;
~第1章 ムリしすぎて潰れないために~
(1)無理を重ねる人の共通点。
下園さんが自衛隊に入った時、銃や車両の機械整備をする訓練があった時に、
何度も叩き込まれたことがあるそうです。
それは…、
「適切な工具で使う」
「ムリな力を加えるな」
無理な力を加えると機械は壊れます。
それは人間も同じで、ムリを重ねれば健康に害を及ぼし、
ミスも多くなり、事故も起こすようになります。
しかし、苦手なことを克服することを「美」と考えがちな日本人。
長時間労働が云々…。
残業を減らそう、休日を増やそう…。
それだけが働き方改革みたいに独り歩きしているように感じていますが、
それはほんの一部で、
心身の健康の不調はそれ以外の面も大きいのでは?と思っています。
話は少し逸れますが、この本を読んでいて、
とあるネット記事を思い出しましたので書いておきます。
昇進したら無能になる「ピーターの法則」です。
・有能な人も昇進を続けると、いつしか力の限界=無能になる。
・有能な人はさらに出世していくが、無能な人は今のポストに留まり昇進が止まる。
有能な人も次のポストにおいて同様のことが起きる。
結果、どの階層も無能な人材で埋め尽くされる。
・組織は「まだ無能レベルに達していない人」が仕事をすることで機能している。
ピーターの法則は日本型の出世ともいえる、
「現場叩き上げで管理職やそれ以上に出世する人」に当てはまりやすいと言われています。
これなどは、どこの階層にもムリばかりかかっています。
これで病気になるな、仕事をこなせといういうことに無理があります。
マネージャーとプレイヤーでは求められる能力が全く違います。
エースや4番打者が素晴らしい監督になるかというと、そうではないし、
レギュラーではなくても素晴らしい監督になれる人材はいます。
話を戻して、
「適切な工具を使い、ムリな力を加えない」
つまりは「適材適所」。
苦手なことを克服することを「美」とする日本人(特に旧世代)。
冷静に考えてみれば、
こんな非効率的で生産性の低いことはありません。
長時間労働(労基法違反は問題外)だけではなく、
こちらの方も心身の健康を害する大きな要因じゃないかな?と思います。
第1章では「個人の無理の防ぎ方」「組織の無理の防ぎ方」が書かれていますが、
適材適所の大切さについては「組織の無理の防ぎ方」で載っています。
たしか…(^-^;
つづく
