「岳」は登山というよりも遭難救助ですが島崎三歩の「単独」行動。

登場する登山者もソロは多いです。

「山と食欲と私」は単独登山女子と名乗るだけあって基本「ソロ」。

登山ではありませんが「ふたりソロキャンプ」も、主役はふたりですがテーマは「ソロ」キャンプ。

 

今回紹介する漫画は大学山岳部が舞台のパーティ登山「山を渡る」

登山の心構え、登山道具の説明と手入れの仕方などが描かれており、

登山初心者にとって非常にわかりやすい内容となっています。

三多摩大山岳部の部員は金田・草場・黒木の3人のみ。

新入部員が入部しなければ活動停止となる危機的状況の中、

入間・南部・加賀、3人の女子部員を迎える事になる。

しかし、その3人は山の知識や経験が無いばかりではなく、スポーツ経験も皆無。

 

入間=運動苦手。走るとか意味わかんね。運動嫌いかもわかんね。理に適えばやります。

南部=子供の頃から体が弱くて運動は避けていました。でも、山登りは競争がないって聞いたので…。

加賀=山岳文学に興味。私は登るより読む方ですから…。

 

そんな3人に先輩たちは山の楽しさを教えて山岳部を救う事が出来るか?

 

1巻ではまず体験入部として、小雨の中、新入部員と高尾山(自分も一度登ってみたい)へ。

何とか頂上へ辿り着いた3人に先輩は豚汁と豚生姜焼きを振る舞う。

レインウェアの大切さを知るも、あまりの高額な値段のため一度は去ろうとするが、

先輩が残していった部室にあったレインウェアを補修して自分の物に。

登山靴も同じように手に入れる。

 

2巻では新入部員だけで大山に登るも、登山開始時間が遅かったため、夕方に山頂へ到着。

ヘッドライトを持っていなかった為、暗闇の中で下山することになり、プチ遭難体験することに。

その後、先輩たちと丹沢へ登り、岩場、鎖場、ハシゴ場での3点支持という基本技術を身に付ける。

 

3巻では東京都の最高峰である雲取山でテント泊。

テントの設営に夕食の調理。見上げれば満天の星空。

そして翌朝の雲取山山頂から見る朝日の美しさに感動する入間、南部、加賀の3人。

 

南部 「うれしい…。ひとりじゃこんな景色見れませんでした。

    大学に来てもひとりでは無理でした。そんな勇気も出なかった。

    お友達とテントに泊まるなんてずっと憧れてたんです。 

    私の体力じゃ無理だって。きっと、わがままだって」

 

黒木 「南部ちゃんのは出来なかった人の気持ちが分かる、素敵なわがままだよ」

 

南部ちゃんの成長物語のような話になってきました。

朝日を見る3人を呼ぶ先輩の草場。

 

草場 「3人ともこっちこいよ。向こうのあれを見て見ろ!!」

3人 「アルプス!」

金田 「三多摩大学山岳部はあのアルプス山脈で長期合宿するというわがままをする!」

 

次巻4巻の舞台は日本アルプスでの夏合宿でしょうか?

金田・草場が主張する北アルプスになるのか、

黒木が主張する南アルプスになるのか。

その前に新入部員を高山での運動に慣れさせるため、鳳凰三山(南アルプス)へ向かうようなので、

そのお話で4巻の全てとなるのか。

3巻で料理が得意そうなところを見せた南部ちゃんが次回、山ごはんで大活躍の予感がします。

 

まだまだ4巻の発売は先ですが、待ち遠しいですね。