美術館で荷物を取って、バスで金沢駅へ。日曜は100円で気軽に乗れるのがいい。そのためバスは超満員。冬でも金沢の人気は高そうでした
駅に着いたあとは、お隣に移動。
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オーケストラ アンサンブル金沢 第386回定期公演 フィルハーモニーシリーズ
14時~
石川県立音楽堂コンサートホール
🎵ロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」(演奏会形式
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指揮:マルク・ミンコフスキ:指揮
演出:イヴァン・アレクサンダー
アルマヴィーヴァ伯爵:デヴィッド・ポーティロ
バルトロ:カルロ・レポーレ
ロジーナ:セレーナ・マルフィ
フィガロ:アンジェイ・フィロンチク
バジリオ:後藤春馬
ベルタ:小泉詠子
フィオリッロ:駒田敏章
アンブロージォ:山本悠尋
士官:濵野杜輝
金沢ロッシーニ特別合唱団
フォルテピアノ:フェデリカ・ビアンキ
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そして歌手の演じるスペースはオケの最前列から指揮台が逆凸ではみ出して置かれ、その後方は約2mで舞台端(前)。オケから舞台前までも3m程度。その舞台前方とオケの後方の高い雛壇上(こちらはほとんど利用しなかったので、私の席から見えない、聴こえないということがほとんどなし)での演出がつきました。
序曲では序奏から、とてもデリケートな音運びでハッとさせられました。序曲の丁寧な演奏に 終わるや大拍手。ミンコフスキーさんは振り返って、オケも全員立たせての返礼。それからオペラ本体のスタートとなりました。
第1幕
フィオリッロと合唱が下手側の通路を歩いて入って来る。今日は1階席通路を有効に利用していました。
その後の伯爵のカヴァティーナでは歌唱も見事でしたがヴィオラの旋律を大きく取っていたのが余りに新鮮。音楽の魅力倍増でした。
伯爵のセレナーデでは松尾俊介さんが舞台上で生音で聴かせてくれました。このレベルのホールだとPA使わなくても済むので、演奏者を舞台に乗せられるのですね。
そして圧巻だったのは、ロジーナ(セレーナ・マルフィ)の『今の歌声は』。なんと、私の席の前2mに置かれた椅子に座っての歌唱。真っ直ぐなビブラートの少ない、そして鼻腔に響かせる甘い声(ヒルデ・ギューデンの様)、どちらも私好みなのですが、それを目の前で歌ってくれたのですから、もう メロメロ。ここで完璧に打ちのめされました。
その後もアンサンブルで私の前で歌う場面が多く、スコアを見ながら聴くように一人一人の音も取れるし、言葉(子音)で音が切られる違和感も感じること無く、素晴らしい声楽のアンサンブルを満喫することができました。
そして第1幕の大詰め『鍛冶屋のような』の六重唱の見事なストレッタ。
それまでも ロジーナのまわりで舞台に顔を出していたペルタ(小泉詠子)。なんとこの曲で主旋律を歌っているとは…。ロジーナもベルタもメゾソプラノだからてっきりロジーナ役かと思いきや…でした。ちょうど私の目の前に小泉さんが歌ったので、しっかり聴くことができました。またこの曲でのミンコフスキーさんの煽りも最高。歌手には見にくい位置(真横)での指揮に対して、歌手を見事にまとめていました。
大きな拍手で歌手のカーテンコールののち、25分の休憩。
第2幕
冒頭の伯爵(とバルトロ)の『平安と喜びが』でポーティロさんの声と演技に舞台に集中させられました。
その後のロジーナのアリア『ほほえむ姿』での大きな演技。
そしてベルタのアリア『あの爺さんは』では、六重唱での目立たなかった小泉さんの見事な芯のある歌唱を 存分に聴くことができました。舞台裏に下がっての拍手に ミンコフスキーさんが手招きしてカーテンコールさせました。
嵐の音楽では、弦のポンティチェロ奏法が冴えまくり。いい音? 出してました。
最後の六重唱と合唱のフィナーレでは、ソロで歌う3人が下手側での歌唱になったのに対して、三重唱がまた目の前。ここでも小泉さんの決然とした美しい声に感動させられちゃいました。
細かく書くとキリがないので以下省略ですが、今回の4人の外来の歌手の見事な歌唱と演技は 文句なしでした。
そして私が一番ハッとさせられ続けたのが、フォルテピアノの自由活闥な伴奏と通奏低音。アリアでも積極的な低音の補強のみならず、旋律を煌めかせる装飾をかける彩りは、聴こえにくい斜め下の位置の私にも 耳を釘付けにするほど。2階席ならぱ良く聴こえただろうなぁ~ と。
ミンコフスキーさんは、とても温かな目でソリストとOEKと舞台を作る姿勢が各所に感じられ、聴衆の気持ちを歌手に届けるような配慮まで素晴らしかったです。
1日だけの公演が本当に残念。そして、普通の定期よりも価格が高めだったからか、2階席の端や3階席に空席があったのが残念でした。
ホールから出ると17:30。18:00のバスで小松空港へ。あとは一気に羽田まで1時間。21時前に羽田に着きました。
3日間のめちゃ充実した音楽会のお出掛けは、セーターが荷物になりましたが、最高でした!