~民族の調和~
今日は 東京 有楽町の東京国際フォーラムで行われている、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2007に 来ています。
昨年は W.A.Mozart中心で 感涙もののプログラムとアーティストでしたが、今年は 私の専門とは ちょっとはずれた 国民楽派中心。その分 気楽にお出かけです。
~時間が足りない~
朝一番のコンサートは
児玉 麻里さんのピアノリサイタル
ホールB5
9時45分~
ピアノ:児玉 麻里
🎵M.Ravel:ソナチネ
🎵B.Smetana:ポルカ 嬰ヘ長調 作品7-1, イ短調 作品12-1, 変ホ長調 作品13-2
🎵M.Ravel:クープランの墓
スメタナは明るく楽しく、初めて聴いて 気に入ってしまいました。微妙な調和内の範囲の不協和音がちょっと耳につきましたが…
ラヴェルは格段に素敵でした。実演の迫力に圧倒。そして 児玉さんのテクニックにも、唖然!
まずは 爽快 健康的な朝の音楽は、目覚ましには もったいないくらいでした。
それにしても「モダンピアノの実演」は、昨年の ラ・フォル・ジュルネ以来、1年振り?!
この後、空き時間を利用して、マスタークラスを2つ 聴講して来ました。
会場は昨年と変わって、ガラスの天井から日が差し込む ガラス棟の一番上のラウンジ。
12時15分~
ピアノのマスタークラス
講師:アンヌ・ケフェレック
課題曲は
🎵C.Debussy: 喜びの島
受講生は芸大の院生。
ケフェレックさんは、ドビュッシーの色彩と 光のゆらぎの表現をポイントにして指導をすすめました。
★『喜びの島』は ドビュッシーの幸せな時期にかかれた作品。だから 恋人と島へ行く船に乗った はじける波の光の輝きと、その時のルンルン気分が大切。
古典派ばかりに浸っているの私には、スッゴく新鮮で 目からウロコ的な指摘に、あっという間の1時間でした。
昨年、W.A.Mozartのフルート協奏曲のマスタークラスで「これはMozartが嫌々書いた曲ですよ!」って 笑ったのを思い出しました。
その後1時間のインターバル。
またまた『ピアノのマスタークラス』に行っちゃいました。
講師:エマニュエル・シュトロッセ
受講生は学部2年の学生さん。
課題曲は なんと またまた
🎵C.Debussy:『喜びの島』
ケフェレックさんとの 指導のポイントの違いが興味深かったです。
★一つひとつの音をオーケストラの楽器に置き換えて、その音色をどう表現するか。楽譜から声部を取り出すこと。10本の指が10人のオーケストラの楽器を表しているように!
★関連して、どこで どの声部が大切かっていう 読譜も必要不可欠。
★そして、一番大切なのは リラックスして 指がしなやかであること!
受講生は短時間での多くの要求に、しっかり応えていました。45分足らずでの変貌ぶりが 著しかったです。
次は有料コンサート。
台湾から来られた、長栄交響楽団のコンサート
ホールC
16時15分~
ヴァイオリン:佐藤 俊介
ピアノ:アンヌ・ケフェレック
長栄交響楽団
指揮:大友 直人
🎵M.Ravel:ツィガーヌ
🎵M.Ravel:左手のためのピアノ協奏曲
🎵M.Ravel:ラ・ヴァルス
このコンサートの 私のポイントは、協奏曲中心のプログラムということと、そのソリスト。
ピアノのソロを弾いた、ケフェレックさんは 先ほどの空き時間に聴講した マスタークラスでの講師。マスタークラスからこちらに直行だった様子〈大忙し!)。
まず 佐藤さんの『ツィガーヌ』。完璧なテクニック。唯一の要望としては「もっとハンガリーして欲しかった」です。私、やたら熱いのが好きなので(笑)
ちょっぴり苦手な『左手のピアノ協奏曲』。退屈しちゃうのでは?と思っていたのですが、ピアノの美しい音と微妙な陰影が、オーケストラの衣装と相俟って とても綺麗に変身しちゃいました。素敵な音の万華鏡を見せてくれました。
最後にラヴェルの管弦楽曲『ラ・ヴァルス』。この台湾のオーケストラの色にラヴェルがぴったりマッチ。ちょっと大人の色合いの、コーヒーの香りのする 素敵なラヴェルでした。
大友さんに台湾のオーケストラということから(大変失礼な発言ですが、昨年 香港のオーケストラで苦い思いしたので)オケには全く期待しなかったので、嬉しい誤算になりました。
それにしても この台湾のオーケストラの音色は、とても明るくしなやかでした。
夕飯は 中庭のたくさんの屋台からになりそう😃💦