郷古 廉ヴァイオリンリサイタル:トッパンホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~ロマンの香り~

寒さも一段落。梅を観に出かけたくなりそうな首都圏の1日でした。
今日はお友達に誘われ、無料の音楽会へ。

郷古 廉ヴァイオリンリサイタル 

12時15分~
トッパンホール

ヴァイオリン:郷古 廉
ピアノ:加藤 洋之


プログラム
🎵R.Strauss:ヴァイオリンソナタ 変ホ長調 作品18

2人で登壇して、音合わせをして、弾き出した曲は 無伴奏の曲!
呆気にとられるうちに 終了。ヴァイオリンの音域いっぱい。無理な高音域を使わないあたりがいい 素敵な小品が冒頭に組み込まれました。ヴァイオリンの音色を存分に楽しんでください的な…。低音域の伸びの良い音色が印象に残りました。

終演後の掲示板を見ると
🎵R.Strauss:『ダフネ練習曲』
とありました。

そして休まずに 
🎵R.Strauss:ヴァイオリンソナタ

聴いたことのあるような 無いような…
動機が有機的に見え隠れする第1楽章は、フランクやJ.Brahmsのソナタを思い出させる ロマン的な曲。難しいことを言ってはいますが、少しお話するうちに 仲良くなれそう。それは ちょっぴりしかめ面したお医者さんみたい。

美しい第2楽章は、怖い看護婦長さんって感じ。温かみのある旋律を 楽器をいっぱい鳴らしての演奏。

休まず入った終楽章になると、私の耳が慣れてきたのか、音がスッと入ってくる。最後に冒頭の部分が再現されると 懐かしい感じがしました。お友達になれたよう。

郷古くんのヴァイオリンは、音色をしっかり描きわけ、はっきりとしたな表情づけ。ただ ビブラートの掛け方が少し大きめになることも。しかし ビブラートを掛けない音では、木目調の渋い音色が魅力的。特に彼の弓を軽く下ろす時の、背中がゾクゾクとさせる、温泉の香りのような音は絶品でした。

アンコールは
🎵シューマン:ヴァイオリンソナタ第2番~第3楽章
ピチカートから入るモダンな感じの導入部から、これは郷古くんにピッタリって感じ。音色のパレットを存分に使った、素晴らしいアンコールを聴くことができました。

昨年3月の神戸市室内合奏団で シュポアを弾く予定でしたが、ボッセ先生が亡くなられて 公演中止になったため、久しぶりに郷古くんの演奏を聴くことができました。
と言っても 彼は今年20歳ですから…

45分の小さな演奏会でした。

ちょっぴり遅い昼食のあと、お友達と別れてお買い物。今日の収穫は R.Straussの『アルプス交響曲』のスコア。来月の予習ができるぞ。