トヨタ マスター プレイヤーズ ウィーン:イズミティ21 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

~歌の女神~

今日は朝一番で『チケットぴあ』に。
行った場所は 仙台エスパル。
8時45分頃に着いたら3番目。
今日は小さなホールのチケットが軒並みプラチナチケット状態の『ラ・フォル・ジュルネ』音楽祭の一般発売日。
小さいホールでどうしても取りたい演奏会が2公演あったので 焦りまくり。

結果、どうしても行きたい公演は、 1公演だけが一番端の席が取れたものの、残りはダメ。全体を見渡しても当初の予定の6割方しか取れない状況。
今年はショパンがテーマなのに、11公演取ったチケットのうち、ピアノリサイタルの公演がゼロ。

有り得ない!

その後、昼食→デザート三昧 で泉中央で2010年度最初の音楽会 。


トヨタ マスター プレイヤーズ ウィーン 

17時~
 イズミティ21


このオーケストラは、トヨタの全面支援のもとに集めたウィーンのオーケストラの奏者合同の、指揮者を置かない臨時室内オーケストラ。

プログラムは
🎵W.A.Mozart:交響曲第29番 イ長調
弦楽器の音色が木目調で、樹のうろに響いているような地味さにビックリ。
アクセントとフレージングにあれっていう所が。コレってウィーン風なの? ウィーンのオーケストラをほとんど聴かない私にはわからないけど、ウィンナワルツみたいなんだもの…
第1、第2楽章は繰り返しカットのさっぱり形式でした。

次がソロを置いた作品。
ソプラノ:幸田浩子
まずはトランペットのソロとの二重協奏曲形式のヘンデルの作品が2曲。
🎵ヘンデル:"アン王女のオード"から『永遠の源よ』
🎵ヘンデル:"サムソン"から『輝かしいセラフィムよ』
どちらもトランペットと幸田さんの高音がキラキラ輝かしく響き。ホールの色が一変。
テンポの遅い曲、速い曲という組み合わせで、構成の対比もはっきり、ビブラートも艶やかに 暖色系のバロック音楽を聴かせてくれました。トランペットも幸田さんとしっかりと会話していました。雄弁に語り合っていたのが印象的。

続いて幸田さんのお相手をオーボエにかえて…
🎵W.A.Mozart:コンサートアリア『神よ あなたにお伝えできれば』
オーボエソロとソプラノの二重協奏曲。
この曲は 緩急の2つの部分からなる作品。
高音が輝かしく素敵のひとこと。最後の部分では、ソプラノには過酷な低音から一気に最高音に跳躍する箇所も、見事に聴かせてくれました。安定さ抜群の歌唱が爽やかでした。
幸田さんはNHKFMの「気まクラ」のパーソナリティーとして楽しくお声を聞いていますが、実演は初めて。天然いっぱいの素顔とのギャップもビックリですが、一気にお気に入りになっちゃいました。

休憩のあとは
🎵W.A.Mozart:オーボエ協奏曲 ハ長調
以前に勉強して、かつ完璧な実演を体験しているため 評価が辛くなる曲。
今回は指揮者無しのためか、ソロとオケに微妙なバランスにズレが出てしまう。それぞれに表情豊かに演奏しているのですが、協奏曲って難しいって言うのがよくわかる。
ここでもやっぱり 音の波の揺らぎがウィーン風でした。
それにしてもこの曲は、ソロと一緒に呼吸していくと、息が長くて窒息しそう。

そして最後は
🎵L.van Beethoven:交響曲第4番 変ロ長調
指揮者無しでどうなるか と思いきや…
最初の序奏の弦楽器の統一した響きからひき込まれました。
派手さはないものの、小振りの筋肉質の演奏。楽器間の対比より、統一感の取れたまとまりのある表現は、オーソドックスなもの。感激や驚きは無いですが、安心して音楽に乗れる演奏。
このような音楽を聴くと、刺激ばかり求める現代社会って 何か変なのでは、って考えさせられてしまいました。

そして 満員の聴衆からの拍手に応えてのアンコールは
🎵J.Strauss:トリッチ トラッチポルカ
音楽が間歇泉が吹き出したようなエネルギーに満ちていてすごかった。
熱い温泉の打たせ湯に当たったかの状態に。

こんな演奏会でした。

幸田さんがソロの入ったこの演奏会は、今日の仙台と火曜日の札幌だけ。行って正解。だって この演奏会のS席が5500円なんですから。
トヨタの企業メセナ活動に感謝です。

追伸:仙台国際音楽コンクールのポスターを街中で良くみかけます。でもそれが笑えます。
バッハが伊達政宗と会話していたり 街中でショパンがピアノ弾いていたり…


もう1つを見たい方は ぜひ仙台に!