『第1回 チェンバロフェスティバル in 東京』:上野学園 石橋メモリアルホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~ジャラジャラ チェンバロ~

今日は上野にお出かけ。
昨日 今日、上野学園 石橋メモリアルホールなどで開催された、
『第1回 チェンバロフェスティバル in 東京』
 に行ってきました。


13時~19時まで、5つの小さなコンサートを連続して楽しむもの。熱狂の日やせんくらと同じ。短いコンサートを順番に楽しめる贅沢が魅力。



最初は
13時~
小林 道夫
🎵J.Sebastian Bach:イギリス組曲
落ち着いた演奏。じっくり曲を聴かせてくれました。
特にサラバンドの美しさは 絶品。

🎵J.Sebastian Bach:イタリア協奏曲
こちらも1つ1つの音を丁寧に弾いたもの。落ち着いた第3楽章が、楽曲構造がじっくりみえてきて 良かったです。

次は
14時15分~
長久 真実子&水永 牧子
2台チェンバロの作品。
🎵ソレル:2台のオルガンの協奏曲 ハ長調
対比の面白さ。フォルテとピアノの対比が鮮やかな第1楽章。
エコーの楽しい第2楽章。
とっても素敵な曲でした。

🎵クープラン:ショワジのミュゼット
華やかで華麗。

🎵佐藤弘和:田園組曲
🎵佐藤弘和:ノスタルジア
🎵佐藤弘和:東京湾岸高速
バロック風模倣の組曲は、3つの素敵な小品から。映画音楽っぽい2曲目はチェンバロの繊細な音色を生かしたつくり。
現代的な3曲目は 頭の清掃に一番。

🎵J.Sebastian Bach:2台チェンバロの協奏曲 ハ短調
有名な曲でバシッと締めました。
とても充実した公演。あまりにガラガラで残念。作曲家 演奏家の名前と内容が比例するとは限らない 良い例。
大満足です。

続いて
15時30分~
武久 源造
『6つのシャコンヌ』
フレンチとフレミッシュの2台を弾き分けてのコンサート。
🎵シャンボニエール:シャコンヌ
🎵ケルル:チャッコーナ
🎵ルイ クープラン:シャコンヌ
🎵ベーム:シャコンヌ へ短調

ヴァイオリン:山口眞理子
が加わり
🎵ルクレール:ヴァイオリンソナタ 作品5-4~シャコンヌ
🎵J.Sebastian Bach:シャコンヌ(武久編)

素晴らしいプログラム
前半のフランスとドイツの作品の比較は楽器を変えることもあり なかなか楽しめました。ベームのヘ短調の暗さが印象に残りました。
ルクレールはヴァイオリンの難しさが感じられる演奏になった感もあり 残念。
堂に入ったバッハは、2段鍵盤を駆使して 色彩豊かな表現。
素晴らしいのひとこと。

武久さんは、弾力あるリズムで攻めの姿勢の演奏傾向。私好みです。曲の合間に必ずひとこと。お話の好きな もちろん 楽しい方です。
音楽性は古楽界ではピカイチと私は思っています。
納得の演奏を聴かせてくれました。

続いて
16時45分~
ギター:村治佳織
チェンバロ:曽根麻矢子

🎵J.Sebastian Bach:チェンバロ協奏曲第2番

ギターとチェンバロで見事に3つの楽章を演奏しちゃいました。
私は1列目ど真ん中で 村治さんの目の前(3m)。
PAを使っていましたが、私の位置だと 生の音がしっかり聴こえてくる。ちょっぴり前過ぎと思っていたけど この回は正解。
ギターとチェンバロは音量の差さえ 調節できれば、音色はピッタリの楽器どうし。今回もどちらがソロか分からなくなる、相性ピッタリの素敵な演奏。

後半はスペインの音楽。
🎵スカルラッティ:ソナタ K.262
エコー効果の楽しい曲。お互いの掛け合いがとっても楽しそう。原曲よりこちらの方が絶対に面白い。

最後は
🎵ボッケリーニ:ファンタンゴ
こちらはギターが原曲。
弦楽伴奏の編曲のチェンバロパートが生き生き。
スペインものは曽根さんの独壇場。明るいラテンのリズムに燃えちゃいました。

休憩時間に 演奏会をハシゴして着いたお友達と合流。

最後の公演は ほとんど というより 完全におふざけ。

『10台のチェンバロによる協演』
中央に指揮用のチェンバロを配置して、あとはまあるく9台のチェンバロが囲む。壮観。


でも一番前の席からは誰も見えない。古楽器奏者は譜面を置くから。武久さんだけぎ譜面台無いから良く見えました。

参加した演奏家は
今日聴いた
小林さん、水永さん、長久さん、武久さん、曽根さん。
昨日演奏した
有田千代子さん、加久間朋子さん、渡邊順生さん、戸崎広乃さん、中野振一郎さん。

最初は
🎵J.Sebastian Bach:4台のチェンバロの協奏曲 イ短調
3つの楽章をすべて演奏。
ここでは小林さん、有田さん、加久間さん、武久さんがソロで、他がオケパート。
ジャラジャラ ジャラジャラ~
でも まだまだ個性は抑え気味。

司会進行は曽根さんと中野さん。関東なのでちょっぴり抑え気味。

そして続いての曲に驚いたのなんの。
私の一番好きな鍵盤曲。
🎵J.Christian Bach:2台の鍵盤楽器のソナタ ト長調 作品15-5
10人が2人一組となって第2楽章を4つに分けて演奏。
最初に中野さんと曽根さんの組でスタート。もう最高。

続いては
🎵W.A.Mozart キラキラ星変奏曲
10人がリレー形式で演奏。
楽器の特性が如実に。
曽根さんが中央に座ってスタート。
前半反復、後半省略の形でリレーをして、
武久さんに来たところで…
案の定 前半の繰り返しで即興挿入。後半も最初即興を少し入れていると思いきや、なんと繰り返ししちゃって、その後は長すぎるカデンツァを挿入したりとやりたい放題。これだから実演 止められません。

そして最後は
🎵ロワイエ:スキタイ人の行進
これもリレー演奏。
これは中野さんが中央で、何回も出てくる主題は10人で演奏。挿入句をそれぞれに割り振り、その挿入句、最初は原曲を演奏していたのですが、後半は またまたやりたい放題。もちろんその締めは 武久さん。
もう 楽しいのなんの。
最高。

10人の壮観なカーテンコールには、最後 楽器提供&調律の裏方さんたちも。本当にハラハラドキドキしたのは調律師さんたちかも。

聴衆が最終公演でも7割方。
やっぱりチケットちょっぴり高いなぁ~
1日で10000円ですから、2日だと20000円は 無理。

今日も1日 楽しめました。