あいちトリエンナーレ2013:3日目 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

~記憶から復活へ~

朝起きると外は猛烈な雨と風。テレビをつけるとちょうど台風が愛知県に上陸するところ。ならばゆっくり構えようと、ホテルに10時までいることにして、 のんびり大浴場で朝風呂とバイキング朝食。どちらも満足。

雨は残ってはいるものの、傘無しで栄まで歩き、
今日は愛知芸術文化センターで、
あいちトリエンナーレと
オペラ鑑賞という、コンパクトな流れ。

まず 受付のある10階からスタート。
荷物を預けて入ろうとすると、ちょうどガイドツアーが出るところ。それなら と私も参加。45分間じっくりと話を聞きながら、作品鑑賞。これは作品理解に大いに役立ちました。
解説のあと、最初から入り直して ゆっくり観たのは言うまでもない。そしてなにより台風の影響で、ほとんど人がいない。

その中で猛烈な迫力で迫ってきたのは、
金管楽器をプレスしたものを 天井から円形に吊して、中央の光源から投影した作品。

震災の避難所を模した段ボールの壁に、東電の職員が見舞いに訪れているビデオを流した作品。

海辺にある壊れたものを異物と合体させる作品。今回は石巻で収拾した舟がありました。

それに阪神大震災からの変容の写真。

昨日より 訴える力が大きく感じられる作品ばかり。


続いて 8階の会場へ。
こちらもガイドツアーに時間を合わせて参加。こちらもじっくり45分。そしてその後、最初からの観直し。

こちらはまたさらに重い作品。

特に宮本佳明の作品が圧巻。
福島第一原発の壊れた壁のレプリカを作り、その中に、第一原発に神社の和風屋根を載せた模型。


それに加え、この文化センターに 原発の図面を原寸大でテープで貼るという大胆な作品。これは建物全体が作品になるというものでした。2階には炉の中央部分と思われる燃料棒らしきものが1つ1つ描かれていました。


その作品を10階で見た時、壁を示す黄色いテープで女の子の姿を作り出していたのが印象的でした。


そして8階の最後の展示は、40個のスピーカーから40人の声で
タリスの「40声のモテット」
が流れるというもの。1人1人が会場に入ってくるところから録音されているところが、音楽ではなく、アートらしい。

この作品は、学芸員が 今回は重い作品が続くから 気分良く終わらせたいとの考えで、最後に配置したとのことでした。

この展示を出ると13時45分過ぎ。
まずは11階の回廊の作品を観に 上がると、すでに空には青空。
続いて地下の展示にも、と 飛んでいくと、これは私好み。
丹羽良徳作品
「ウラジーミル レーニンを捜しています」
という映像作品。
モスクワ市内でレーニンに関する物を捜す、というプロジェクトに対する、市民の反応を追ったもの。
もっとゆっくり観たかった。

そして 2階に上がり、原子炉の部分を確認してから、大ホールの
『あいちトリエンナーレ2013 プロデュースオペラ』
へ。こちらのレポートは分けて書きます。

最後に


オペラが終わって外へ出ると、秋の爽やかな風の中、テレビ塔にはちょうど、
オノ・ヨーコの作品(メッセージ)『生きる喜び』
が輝きはじめていました。