『江戸の戯画』展 と センチュリー豊中名曲シリーズ Vol.6 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いています!

いつものJALで伊丹へ🛫
今日のフライトは低空に薄い雲が広がり、景色を楽しむにはちょっぴり残念でした。

伊丹からのリムジンバスは、乗り場が新たに変わっていて、違う方向に行ってしまい、乗れるハズのあべの行きのバスに置いていかれ、30分待ち。
天王寺に着いて まず1ヶ月半、伸び放題の髪を整えてからのスタート。お友だちとマクドで待ち合わせて、向かうは展覧会。

『江戸の戯画』展


大阪市美術館(4/17~6/10)




大きく6つのテーマに分けて展示されていました。入口にあった出品目録を見てビックリしたのは、その数。281まであるじゃん!
と、思って焦っていたら、実は展示替えが2期、3期、4期で行われるものもあったりと、実はその半分程度かもしれない。冊子になっているものがページを変えて展示する場合、1冊が4つになっていたりするから。

展示のテーマは順に
・鳥羽絵
・耳鳥斎
・北斎
・国芳
・滑稽名所
・暁斎

高山寺の鳥獣人物戯画の流れを汲む、擬人化した動物の版画がメイン。そのおしゃれな絵画の数々が時代によって特徴をつくりながらあることを、分類させて展示させていました。
ただ、その多くは絵本のようなもので、簡単な文が同じページに書かれているのですが、高校時代に古文軽んじていた私には それを読むことが困難。なんでプレートにこの言葉を現代仮名で出してくれないのか、と、ちょっぴり展示に不満。お年を召した方などはしっかりとその言葉を読みながら鑑賞していたので、見るか読むかでスピードが異なるところがありました。

私が今回 興味を持って観たのは、まず、大きく宣伝されている金魚の絵。これは国芳のもの。
それと暁斎の動きが感じられる 躍動的な動物の絵画。

そして私が最も期待していた名所図絵。その絵画の内容の説明が無いため、場所がわかっても、どのような場面なのか(なぜ それがそこに描かれるのか)が理解できなかったのです。一部にその解説つきのものがあると、その当時の風俗がそこでわかり、その滑稽さや皮肉の度合いが理解でき、愉しさ倍増となりました。ところが、基本、そこまでわからないと ただのごちゃごちゃした版画を絵画的に見るだけで終わってしまい、消化不良のところとなってしまいました。

しかし、途中でちょっぴり休憩をしたものの、10時半に入って、美術館から出たのがまさかの14時。どうしても絵画の面に言葉が書かれていると時間がかかっちゃいますね💦

14時に天王寺って、青ざめながら大阪へ。そして阪急で曽根へ。


センチュリー豊中名曲シリーズ Vol.6
豊中オーケストラフェスタ 〜三者三様《指揮者がソリスト》シリーズ〜

15時~
豊中市立文化芸術センター 大ホール

指揮・チェロ:鈴木 秀美
日本センチュリー交響楽団


聴きどころとしての紹介文は
『18世紀オーケストラ、ラ・プティット・バンド、バッハ・コレギウム・ジャパンといった名門古楽オーケストラでチェロ奏者として活躍した鈴木秀美を指揮者に迎えます。オリジナル楽器を用いて古典派音楽を専門に演奏するオーケストラ・リベラ・クラシカを主宰し、2013年からは山形交響楽団の首席指揮者を務めていてオーケストラ、聴衆の双方から強い信頼を得ています。
今回のプログラムでは、冒頭に自身の弾き振りによる、ボッケリーニのチェロ協奏曲ト長調が置かれました。ハイドン、モーツァルトと同じ時代に、イタリアそしてスペインで活躍したボッケリーニはチェロの名手として活発な演奏活動を展開して、その名はヨーロッパ中で広く知られていました。モーツァルトの交響曲第35番「ハフナー」は、モーツァルト家が懇意にしていたザルツブルクの大富豪ハフナー家が、貴族になったことへのお祝いとして書かれたセレナードを交響曲に改作した作品です。皇帝ヨーゼフ2世臨席のウィーンでの初演は大成功だったと伝えられています。ベートーヴェンの交響曲第8番は人気作の第7番と共に初演されましたが、ベートーヴェン自身が「作品の完成度が高すぎて、この曲は聴衆に理解されないのだ」と語ったと言われています。随所に仕掛けが施された作品は、まさに「二管編成の極致」と言えるシンフォニーです。古典作品を知り尽くした鈴木秀美が、センチュリーのお家芸と言える古典派プログラムをどのように捌くのか、とても楽しみなコンサートです。』

センチュリー交響楽団の本拠地の豊中のホール、初めての訪問になりました。
今年はいずみ定期演奏会が(ホールの改修工事で)2回しかないので、 ちょうど良いタイミングでセンチュリー響が聴けるのもあり、そして秀美さんのボッケリーニが聴けることもあり、お出掛けしちゃいました。

座席はモーツァルトで両翼配置をしっかり聴きたいので、前から4列目の中央で聴きました。

まずは
🎵ボッケリーニ:チェロ協奏曲第7番 ト長調 G.480
数年前の山形、昨年12月の神戸に続いて3回目の 秀美さんのボッケリーニ。私は12曲のボッケリーニのチェロ協奏曲はどれも好き。まぁ、どれも似ているので、みんな好きなのは ごく自然ですけど…

今日はもちろん秀美さんはガット弦のチェロでの演奏。オケはもちろんモダン楽器。協奏曲では8-8-2-2-1?のヴァイオリンの両翼配置。ヴァイオリンを多めに配置されていたのが、興味深かったです。

秀美さんの演奏スタイルは12月と変わらない、明朗なイタリアの風を運んでくれるもの。ただ今日は多めの両ヴァイオリンが面白い結果となりました。
ヴァイオリンの明るい響きがホール全体をやわらかく埋めたので、全体的に軽さを感じるハーモニーが優勢になりました。そこにチェロのソロが良い対比として置かれたので、12月のアンサンブル重視というより、ソロに視点を集めるようなスタイルとして聴けました。

ただ、特に第1楽章の冒頭などは、ヴァイオリンのアンサンブルがかなり崩れてしまったのも事実。第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンとを両翼に分けたから…とも思うのですが、飯森さんのハイドンマラソンではその配置は経験済みなので…

秀美さんのソロは積極的でアグレッシブな音づくり。主題の回帰の時には装飾を加えたり、表情を変えたりと、しっかりと聴くにつれ それに応えてくれる音楽を秀美さんが聴かせてくれました。

楽しめました!

続いて
🎵モーツァルト:交響曲 第35番 ニ長調 K.385「ハフナー」
この華やかな作品は秀美さんにはピッタリ。
打ち上げ花火のような第1楽章。この派手さは交響曲第31番、34番の流れによる3作目。秀美さんの音楽は端正かつ動的。小さな溜めによる力の波が心地好く響きました。
穏やかな落ち着きをもつアンダンテの第2楽章。ここでは各パートの積極的な表情づけが光りました。特にヴィオラの絡みが良かったです。
堂々としたメヌエットと室内楽的な優雅な繊細さをもつトリオの第3楽章。ここではその対比が弱かったように感じましたが『舞曲』としてとらえると、一貫した流れを妨げない音楽として届きました。
プレストの終楽章。モーツァルトの手紙に『この楽章は出来る限り速く演奏を…』とありますが、秀美さんの演奏は、速いテンポではあるものの、リズムを急かすこともなく、安定感ある重心の低い音楽となりました。

私の理想とは ちょっぴり異なる演奏でしたが、説得力が強く、一切反論不能という感じでした。

休憩のあとは
🎵ベートーヴェン:交響曲 第8番 ヘ長調 作品93
中学生になった頃に 初めて買ったスコアがこの作品。理由はベートーヴェンの交響曲で一番安いスコアだったため。その時は、廉価盤のカイルベルトのLPで何度もスコアを見ながら聴きました。そんな ベートーヴェンでは地味な位置の8番交響曲ですが、私には第9と並んで 目からも勉強をした作品なんです。一般的にベートーヴェンの偶数番号の交響曲は『落ち着いて』とか『穏やかで』とか言われるけど、私はどうにもそれは腑に落ちない。私が「その通り!」と思ったのは、テレマン協会の延原さんが「7番と8番は兄弟で、4番がフランス組曲で 8番がイギリス組曲だ」のひとこと。

こちらもハフナー交響曲と同様、しっかりと地に足をつけた音楽作り。熱い音楽が好きな私ですが、特に第1楽章の展開部など、狂乱してほしいところも 落ち着いたリズムでしっかり刻んだ構築感抜群の演奏となりました。ただ、第1主題の第1ヴァイオリンのビブラートを掛けない音の新鮮さは特筆ものでした。
第2楽章も もっとユーモアたっぷりできのるでは…とも思えるくらい。
第3楽章は対旋律もしっかりと聴こえる、スコアを思い出させるような絶妙なバランス。自分の聴きたい音が選択できるような音づくり。
第4楽章も安定感抜群。

秀美さんの初めての客演で、ちょっぴり時間が足りなかったのかなぁ~とも。

今日はアンコールで
🎵ハイドン:交響曲第13番~第2楽章
秀美さんのチェロのソロに弦楽合奏は完全に伴奏でつく音楽。つまり協奏曲楽章。反復して装飾を多彩に加えての演奏は絶品でした。

帰りに秀美さんのサイン会に立ち寄って、ちょっぴりご挨拶。秀美さんのひとことは
「ハイドン入ってないのによく来たねぇ~」

昼食を食べ損なったので、お友だちと天王寺で夕食。食べ終わって外に出ると、19時過ぎなのに まだ明るい。旅館に入る前に天王寺公園をちょっぴり散歩してきました。



今夜はいつもの天王寺の旅館でのんびり。今日は早起きで眠いので、今夜は早寝しちゃいます。