涼しい横浜。小雨を縫って、傘をささずに川崎へ🚃
東京交響楽団 モーツァルト・マチネ第31回
11時~
ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:ジョナサン・ノット
チェロ:イェンス=ペーター・マインツ
このプログラムは、他日にハイドンの交響曲を組み入れてのフルプログラムからの抜粋。そのハイドンの交響曲とはパリセットの86番で、行こうとも思ったのですが、他の行きたい公演とダブっていたのと、チケット代金が2倍を超える額で、川崎と都内との比較となれば、交響曲は まぁいいか ということで…
今日の座席は1階4列中央。絶好の位置。
まずはハイドンの作品の中で最も耳にする(CDを良く流す)大好きな
🎵ハイドン:チェロ協奏曲 第1番 ハ長調 Hob.VIIb:1
チェロのマインツさんは、ハイドンのチェロ協奏曲の録音があり、勿論私も入手済み。そこでは現代風な乾いた音のハイドンがユニークな印象。
オケはヴァイオリン各6の両翼配置。
オケの前奏は軽快だけど自然の香りの漂う音づくり。マインツさんも冒頭からオケのチェロパートを(第3楽章の最後まで)通奏低音として参加。これを見て「今日はオケと協調しながらの音楽…」と思っていたら対照的な、自分の歌を歌いまくる演奏で、めちゃ楽しめました。
ソロで主題を弾きはじめるところまでは、端正で堂々とした音楽でしたが、経過句あたりから、飛ばしはじめ 伸縮自在に歌う演奏。実演で聴いて(見て)いて愉しいのなんの!その伸縮自在(ほぼ縮み)の音楽にピッタリとつけたノットさんの指揮と、それに合わせてきたオケにはビックリ!ノットさんの指揮はマインツさんの演奏につけるところはもちろん、ソロが休む1、2小節の箇所でも、ソロが早く出たいのを察知するように、一気にフレーズを畳み込んだりと、それはソロとの呼吸がバッチリ。そしてオケがそれにしっかりと反応しちゃう。見応えありました!
第2楽章は落ち着いたテンポで存分に歌いました。チェロの深みのある音をじっくり聴けました。
第3楽章は、飛ばす飛ばす💨💨 それほどハラハラさせるようなこともなく、安定したテクニックで聴かせてくれました。
音の処理でハッと思わせたのは、オケの前打音を短くしたところ。ちょっぴり統一感を欠く気もしましたが、楽譜を機械的に扱うのではないところは 新鮮に受け取れました。
拍手に応えてのアンコールは
♪バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番~ブーレ
堂々とした音楽で開始。バッハって良いなぁ~ と音楽に浸っていてら、中間部での自由な弛緩で揉まれました。
マインツさん、めっちゃ面白かったです。
続いて
🎵モーツァルト:交響曲 第39番 変ホ長調 K.543
こちらはハイドンほどの特徴を持たせた演奏ではなく、ヴァイオリン各10の両翼配置。両翼配置が至るところで効果を発揮して、明るい旋律の広がりがとても爽やか。
推進力あふれる明るいモーツァルト。
唯一、確実に注文がつけれるところが、メヌエットのトリオのクラリネット(とフルート)のソロを反復前後をまったく同じに吹かせたこと。工夫が欲しかったです。
第4楽章では後半の反復も実施しましたが、ここでも反復後にはじけることもなく、きっちりとした感じ。
今朝のモーツァルトマチネは、濃厚なハイドンのあと、口直しのさらっとしたモーツァルトとの対比がユニークでした。
朝の音楽会らしい気分爽快で終われました。
終演後、今日はなんと マインツさんのサイン会。CDをどうしようか…と考えつつも持参して正解。帰宅してハ長調の協奏曲を聴き直さなきゃ!
でも、今日はこれから北関東まで移動です🚃