フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2017:東京シティ・フィル | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

今日は仕事を早上がり。
午後から川崎へ。

夏といえば…

フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2017
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
『典雅なるバロック名曲集』

15時~
ミューザ川崎シンフォニーホール
 


指揮:村上寿昭
ヴァイオリン:有希 マヌエラ・ヤンケ
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


今日は在京オケでは比較的聴いている(聴きたい演奏会を企画してくれる)シティフィルということと、指揮の村上さんといえば、小澤征爾音楽塾の公演で、小澤さんの隣で一緒に音楽づくりの研修をされていた方。彼の音楽が聴けるチャンスということで、飛びつきました。そしてプログラムが近年では珍しい、モダンオケのバロックもの。すべてに私向きではないですか!

オケも小型であろうと予測をして、今日の座席は1階4列目のソリスト正面あたりの位置にしました。

前半は
🎵ヴィヴァルディ:「四季」
ヴァイオリン各4を両翼に配置した小編成のオケ。
春の第1楽章の小鳥たちの囀りの場面、ソロ、第2ヴァイオリンソロ、第1ヴァイオリンソロの順で入ってくるところのソロの音の繊細な美しさが見事。オケのトップがそれについていけていない!
第2楽章でもソロの方向性は同じ。旋律を美しく歌わせていく。そのバランスのためか、ヴィオラの犬は吠えているのではなく寝言の様。描写に忠実、というより、音楽をどうバランス良く響かすか…というところに重点を置いている感じ。70年代のオーケストラで録音されたレコードを思い出される。また この楽章の後半では、ヴァイオリンのヤンケさんが積極的に装飾を掛けた音楽が聴けました。ただ、装飾はここだけだったのが残念、というか そうなると「なぜここだけ入れた?」となる。
夏以降も、ソロヴァイオリンの穏やかな表現が とってもおしゃれな感じ。21世紀に入ってからの 写実的描写を中心とした アグレッシヴな演奏とは正反対の姿。
秋の第2楽章では ソロヴァイオリンは完全に休み(第1ヴァイオリンと一緒には弾かなかった)。
冬の第2楽章も 今はやりの過激な気象状態、つまり吹雪ではなく、風に乗って落ちてくる雪の破片、という穏やかな音楽。
モダンオケにピッタリな穏やかな四季が良かったです!と、言いたかったのですが…
チェロのトップがソロの時に我が物顔のバランスで弾いてくるのは何なの? 合奏でのバランスは問題なしなので、意図的にソロヴァイオリンと張り合うつもりなの? そのベース音をfで張り合うためか、途中で弓が足りなくなって弓を返すタイミングが 要は ソロヴァイオリンの旋律の途中でも平気でやる。そこで音が途切れるから歴然。そのため チェンバロの繊細な音が聴こえて来ない。今日はせっかくフレミッシュの2段鍵盤を使用していたのに、その効果を阻害したかの様。デリケートなヴァイオリンの音にはしっかり寄り添えるバランスだったのに…

ちなみにこのチェロの奏者、カーテンコールで指揮者が立たせたあと、座らずに勝手にチェンバロ奏者のところへ歩いて行き、チェンバロ奏者を無理矢理立たせて…「おまえは指揮者か?」と言いたくなるくらい。
これを見たので、あのチェロは指揮者を無視して勝手に弾きまくったのかな… と思わせる 後味の悪いものでした。9月の『天地創造』が心配。高関さんだから慎むでしょうね。

ヤンケさんの四季、別のオケで聴いてみたいです!

後半は
🎵ヘンデル(ハーティ編):組曲「水上の音楽」
6曲の組曲。実は私、この『組曲』のCDを持っていないので、どの曲が入っているかわからない、ワクワクもので聴きました。ベーレンライターのスコアを持っていったのですが、どれをやるのかもわからなかったので、鞄の中でした。
編成が12型のフル編成。ちょっぴり弦の厚い感じは否めませんでした。
こちらも70年代を彷彿とさせられるような温かな音づくり。CDでは勘弁と言いたい演奏ですが、実演だとほのぼのとしていい感じ。ホルンの高音、pp、頑張っていました!

そしてメインが
🎵バッハ(マーラー編):管弦楽組曲
マーラー編曲はなかなか面白そう。ただ組曲の何番を演奏するのかわからず。ワクワクしながらホールに入ってプログラムを見て、組曲第2番と組曲第3番の混合だということがわかりました。
4曲のうち 最初の2曲が組曲第2番。そこではソロフルートの奏者を指揮者脇に立たせての演奏。バッハに忠実な編曲で、その点ではちょっぴり肩透かしかも。3曲目は第3番のアリア。チェンバロ、オルガンを休ませての弦のみ。アンコールピースとして聴いているみたい。大震災あとでさかんに聴かれた、遅いテンポとはまた違う、豊かな音に満ちた演奏が聴けました。
4曲目、締めはガボット。トランペット3人を後列に立たせての演奏。しかし派手すぎず、落ち着いた音のバッハが楽しめました。

7/22から始まった『フェスタサマーミューザ』
今年のチラシは~気分奏快~です!
今日から私もいっぱい行きます!ちょっぴり行きすぎかもですが…