第九deクリスマス:ザ・シンフォニーホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

昨日は 頭が空っぽにさせてくれる音楽会、楽しめました!
そこで下野さんがお話になった 3人での指揮の練習風景の動画をみつけたので、貼っておきます。12月20日のところに グルッペンの練習の様子があります。

https://m.facebook.com/AMATI-Inc-249663425059839/?__nodl&refsrc=https%3A%2F%2Fm.facebook.com%2F&locale2=ja_JP&_rdr

なんか笑ってしまう動画ですが、それくらい難しい作品だったってことですね。

『知らないことほど 怖いもの(失礼なこと)はない!』
「ミスってもわからない作品だ」などと言ってしまい、反省であります。


さて、今日は旅館でのんびりしてからのお出掛け。旅館のそばに 京阪の神宮丸太町駅があり 便利。

京橋で環状線に乗り換えて大阪駅でお友だちと待ち合わせ。CD屋さんに寄ってから、福島へ移動して 昼食。


第九deクリスマス

13時30分~
ザ・シンフォニーホール

指揮:延原武春
ソプラノ:六車智香 
アルト:中村勢津子 
テノール:鹿岡晃紀 
バリトン:篠部信宏
ヴァイオリン:浅井咲乃 
フルート:森本英希
合唱:テレマン室内合唱団 
管弦楽:テレマン室内オーケストラ


ロビーに大きなクリスマスツリーのお出迎えがありました。



今年は行くことを決めたのが遅れてしまい、座席が18列目の左ブロックという 100人の第9にしては後ろすぎる位置。アンサンブルの広がりを楽しむよりは、完成した音のパレットの中から浮かび上がる 管楽器の色のスパイスを聴こうとして行きました。

この演奏会は2部構成。

第1部
『100の第九』
🎵ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 「合唱付」op.125
7-6-5-4-3の両翼配置の小編成のオケ(モダン楽器)。この第9は昨年に引き続き。延原さんの演奏の方向は、あくまで当時の演奏に近いかたちでの再現。これだけ取れば、21日のN響のブロムシュテットさんと同じ。ただ こちらは編成を小さくすることからできるという点が大きく違う。しかし ホールの大きさもあり、モダン楽器の選択。私は音が安定するモダン楽器の方が安心して聴ける。
とても爽やかで軽快な第9。後方席なので 両翼配置の効果はほとんど聴き取れませんが、木管を中心とした管楽器の音のブレンドが濃くなり、彩りがそれは豊かに変身する様が良かったです。それはコーヒーにミルクを入れる範囲が、今回はコーヒーからコーヒー牛乳までの範囲のコーヒーが味わえるって感じ。コーヒー牛乳はコーヒーではない、と言われればそうかもしれませんが、ベートーヴェンの時代はコーヒー牛乳まで楽しんでいたんだろうなぁ~と…
弦の音の入りのビブラートを抑えるなど、オケの素直な発声と併せて、肩の凝らない ベートーヴェンを身近に感じる第9になりました。
第4楽章のチェロとコントラバスのレチタティーヴォはソロではなく合奏。もうソロではやらないのかなぁ。ちょっぴり残念。有名な歓喜の主題のソロと合唱の3節は、mp~mfレベルの軽快な音楽。ここで歓喜の爆発ではなく、ここが主題の提示場所なんだよ… って感じが とっても良かったです。ですから、ここからコーダに向かって展開していく構成が よくわかりました。
ただ、N響の完璧すぎる演奏を聴いた直後なので、どうしても完成度で聴き劣りが激しかったのは致し方ない。ソロはアルト以下は第2部では合唱メンバーで参加していたことからわかるように、合唱団のメンバーからの選出。fでの歌唱になるとちょっぴり厳しいところも。また、ソプラノの頑張りがバランスを欠く、つまり『ソプラノソロにアルト以下のソロとオケが伴奏?』という感じ。それと各パート10人程度(以下)の合唱では 特にテノールのまとまりがイマイチ。ひとりひとりの声が聞こえてくるところが残念でした。
と、言いましたが、それは今年のN響と比較してのこと。延原さんの100人の第9は 私の好きな第9に今 最も近い姿。とっても良かったです。

第9の大団円のあとに…
第2部
『テレマンのクリスマス名曲集』
朝日放送のアナウンサーがMCを務めながらの進行。第1部とは ガラッと姿を変えての演奏会。
4-3-2-2-1のいつもの編成。チェンバロにはP.エスカンデさん。『咲くやこの花賞』を授章される高田さんはドイツで研鑽を積んでいるとのこと。おめでとうの挨拶は年明けになりました。
最初は
🎵テレマン:「3つのトランペットとティンパニのための協奏曲」より第1、2楽章
トランペットの華やかな音色とオケのリラックスした明るく軽快な音が とても気持ちいい。この曲ではティンパニのソロがとても華やかでした。

🎵バッハ:グノー:「アヴェ・マリア」
六車さんのソロ。チェンバロの自在の通奏低音が美味しい隠し味。
🎵バッハ:「ポロネーズ」 〜管弦楽組曲第2番より 〜
森本さんの反復する度に装飾をこれでもか!と纏わせる華麗なフルートは 名曲コンサートの上をいくレベル。

次は浅井さんの活躍する2曲
🎵モーツァルト:「メヌエット」 〜ディヴェルティメントK.334より〜
🎵ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」より《春》第1楽章
コンミスからソロに動いても安定感は抜群。『春』のオケも含めて堂に入った演奏は、圧巻でした。

🎵パッヘルベル:「カノン」 「ジーグ」
ヴァイオリンを2-2-3。テレマンの弦の美しさを存分に堪能。

ここから声楽
🎵モーツァルト:「主をほめたたえよ(ラウダーテ・ドミヌム)」〜ヴェスペレK.339より〜
六車さんのソロ。モーツァルトの優しい音楽に六車さんのソロが見事。
🎵ヘンデル:「ハレルヤ・コーラス」〜オラトリオ「メサイア」より〜
テノール以外は 合格。それは夜の部の方で聴くから…

最後に
🎵クリスマス・キャロル:「もろびとこぞりて」「神の御子は今宵しも」
アンコールで
♪グルーバー「清しこの夜」
テレマンのキャロルのオケの編曲は それは見事。毎年、これを聴くために来ても良いくらい!今年も満足。

第9より第2部の方が格段に(私は)良かった、今年のテレマンの『第9deクリスマス』でした。

終演は16時過ぎ。
福島からJRで大阪乗り換えで京都へ。そこから地下鉄で北山に移動。時間との闘いのようなスケジュール。
これから次の音楽会。

今日の日記は夜に続きます👋