瀬戸内国際芸術祭2016:本島~11月6日後編 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
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この日のお昼までは高見島にいました。そちらは前編に書きました。


13:55の高速船で高見島から本島に移動。



ところが、お昼前から風が強くなってきて、それに伴い 波が高くなり(といっても1m程度でしたが)水の表面張力を強烈に感じる 超スリリングな航海になりました。



前よりに座ったので むち打ちになるかと😅

本島に到着。すでに閉幕モードを感じる案内所で歩くための集落内の地図を訊くも、無いとひとことでおしまい。高見島の温かさとは対照的な第1印象が残念でした。

案内所の前に最初の展示。
石井章。
咸臨丸をモデルにした作品。バックの海に映えていました。



そこから 迷いながらの町歩きになりました。
まず 海岸に向かうと
五十嵐靖晃
漁網を集落ごとに編み、それを海に立てて並べたもの。太陽の光との関係で、微妙な色合いが観れました。



その海岸の集落には
村尾かずこ
その集落の家の看板を漆喰でつくる試み。大きな表札、お店の看板にも。地元に還元できる取り組みで、好印象。7箇所くらいあったようですが、4箇所だけ観てきました。



眞壁陸二
この島での白眉。咸臨丸の乗組員の生家を使った展示。板壁に金箔、銀箔、その他彩色をし 床に水を張り 壁の下に隙間を開けて障子からの優しい光を採り入れた作品。ちょうど眞壁さんがお出でになり、興味深い作品だったこともあり、いろいろ質問をしながらお話を伺うことができました。「和風建築での金箔は、太陽の間接光が美しい」と、京都の屏風や障壁画をどう観るかにも繋がることに加え「だから この隙間と障子の開けかたを考えた」と。





少し歩いた丘の上に
川口豊と内藤香織
シーボルトがオランダに持っていった植物園。雑草らしきものがあったのが残念。植物の名札がしっかりあれば…
どこが芸術なのかは???



そのお隣の建物に
蓮沼昌宏
12の島をテーマにしたパラパラマンガ。春、夏は別の島で開催され 秋に本島で展示された作品。自分の手でパラパラ。紙を円形に取りつけて回しながら見るスタイル。面白かったです。





ここでまだ1時間ほど時間があったので、バスで移動して 2作品観ることに。

齋藤正×塩飽大工衆
3年前の建築作品ですが、意味不明。



最後に古郡弘
生と死をみつめる、というコンセプトでの作品。墓をイメージした半地下の空間に灯が点る。まわりの雰囲気は豊川稲荷のキツネがいっぱいの風景を想起させられました。



港へ帰る途中にあった東光寺で、文化財公開があったので立ち寄り。
金箔がしっかりと残っている薬師如来は平安時代の大型の桧の寄木造。そんな歴史的な仏像ですが螺髪に入っていたガラスがやたら新しそうに見えました。瀬戸内のこの小さな島には不釣り合いなほどの立派さでした。

港に行く途中、小学校の前に、子どもたちが作った歓迎のパネルと 一人一人が書いた町の案内が持っていけるようになっていました。自転車で通りすぎる人が多く、なかなか取られていないようで残念でした。



これで今回の瀬戸内国際芸術祭は終了。港に戻ると ちょうど閉会式が始まるところでした。

今日は高見島が私のフィーリングにピッタリの作品が多かったのに対して、本島は、2作品残しましたが、ピンと来たのは1つだけと、ちょっぴり残念。
ちょっぴり欲張って2島行きましたが、本島だけなら イマイチの印象で終わっていたかもしれなかったので、良かったです。

本島からは16:45発の児島港へ高速船で移動。高見島からのような揺れはなく 安心の船旅。瀬戸大橋をくぐった時に、夕日がとても綺麗でした。



児島ではタッチの差で電車に間に合わず、何もないところで30分待ち。
あとは順調に岡山駅でバスに乗り換え、岡山空港へ。
ANAで羽田へ『定刻』で飛び、アートの旅を締めました。