温泉、温泉、 九州交響楽団 第347回定期演奏会、そして 温泉 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

食塩泉の温まる朝イチのお湯で目覚まし♨
そして お豆腐が美味しかった朝食を食べて8:30に出発🍚

今日は半日 車で走るだけの覚悟🚗

千々石の町を通れば 山の斜面の棚田の石積みが見事なこと😲やっぱり九州に来たら 石の建築遺産を観なきゃと思うも、それは次回の課題として、諫早を抜けて、一気に大村湾に沿って北上。
着いたのは 確か3度目になる嬉野温泉。
そこでナビで時間を調べると45分ほど余裕がある。ならばと シーボルトの湯でひとっ風呂♨





湯槽に入ればヌルッとするアルカリ泉。ここのお湯は本当に美肌の湯って感じ。午前中に2湯という贅沢🙌

あとはナビにできる限り従いながら、一気に久留米へ。
車を返却して、昼食は西鉄の駅構内の地元の人のラーメン屋さん。ラーメンと焼き餃子で600円。ラーメンは九州に来たのだからと 苦手なとんこつに。真っ白なスープは臭みもなくサッパリとして めちゃ美味しい。今まで食べていたのは、何?

お腹を満たして西鉄で福岡 天神へ🚉
九州で音楽会って、熊本でフィガロを観て以来 2回目。

15時~
アクロス福岡シンフォニーホール



九州交響楽団 第347回定期演奏会
もう一人の若きマエストロ、イタリアオペラ「愛・嫉妬・死」



指揮:アンドレア・バッティストーニ


初めての九州交響楽団定期演奏会。それも楽しみですが、なんと今回は 話題の指揮者、A.バッティストーニがオペラを振る。そして主役が福井さんとなれば 行くしかないでしょう。 それよりバッティストーニさんは来週からは 東京二期会で トロヴァトーレを振るのに、こっちへ来ていていいの?って、そっちの心配をしちゃう。

今日の座席は1階7列目のど真ん中。ですが、ちょっぴり舞台高めで 8列目まで平らなので、ちょっぴり上を向くようで見にくい感じ。

前半はオペラの序曲が2曲。オペラの序曲といえば、私はフランスのロマン派のオペラの序曲が大好き~ボワエルデューとかエロールとか…
しかし、今日の曲はその範疇からは外れる有名曲ですが、共に大好きな曲ということで、 バッティストーニをここでチェックしちゃえそう。

最初の曲は
🎵ロッシーニ/歌劇「ウィリアム・テル」序曲
冒頭『夜明け』のチェロの五重奏からmfで熱く入っていく。
その後の嵐の部分では ちょっとした普段目立たない楽器に光を当てるような解釈に新鮮さを感じました。
『朝』の部分では、フレーズごとに楽器が交代するたび、ちょっぴり間をあけていくのが独特。それには ちょっぴり私には抵抗ありでした。
スイス軍の行進。弦(ヴァイオリン)を煽る煽る!中間部は朗々と歌ませました。そして ここでの強弱のつけ方、かなり明確に打ち出していたのです、が これが私の理想にドンピシャ! 最高に気持ちよいウィリアム・テルになりました!←朝のことは忘れちゃって…
ブラボー!叫びました。
それにしても、わかりやすく見やすい指揮のテクニックは天性のものって感じ。

続いて
🎵ベルリオーズ/序曲「ローマの謝肉祭」作品9
こちらも元気いっぱい。流れるような歌にあふれた演奏。オケの音は混濁することなく、それぞれの楽器の役割を明確に聴かせるように組み立てていたので、特に木管のソロが生き生きして聴こえました。
天真爛漫 って言葉がピッタリの音楽が楽しめました!

バッティストーニ、凄すぎます!

休憩のあとは
🎵レオンカヴァッロ/歌劇「道化師」〈演奏会形式〉
カニオ:福井 敬
ネッダ:嘉目真木子
トニオ:桝 貴志
シルヴィオ:塩入功司
ペッペ:与儀 巧
九響合唱団、NHK福岡児童合唱団MIRAI

合唱は雛壇に4列。一番前 1列は児童合唱。
ソロはオケの前に譜面台を並べて、各自スコアを持ちながら、必要に応じて出入りしながらの歌唱 というスタイル。この頃は 演奏会形式とは言いながら、演技をする、演出の名前を出す、こともあるので ちょっぴり期待もしたのですが、そちらは残念。

前奏曲から引き締まった音楽が鳴る。ここまで気合いの入ったオペラの前奏曲、序曲って 聴いたことがない!まるで前半のオケのコンサートの続き?と思うくらい。
曲の終わりに入って来た トニオ、桝さんの前口上。ここから迫真の語り(歌唱)で、終わった瞬間、大拍手。
トニオが下手に下がって、第1幕。
冒頭の合唱、児童合唱の安定した美しさは絶品。アマチュアの合唱団でしょうが、ちょっぴりテノールパートが素人くさい発声が残念でしたが、雛壇に並びながらも 身体や手を動かしながら、小さな演技を加えている。
カニオ、福井さんもここで登場。一切妥協する気配のないオケに、十分すぎる歌唱は最初から圧巻という以外ない!
続くトニオとネッダ、嘉目さんの掛け合いからネッダのアリアにかけても堂々たるもの。ここでも大拍手。それにしてもオケの雄弁なこと!
その後、シルヴィオ、塩入さんとネッダの逢い引きの場面での充実した歌唱から、続くカニオが嫉妬で怒るところの緊張感が凄い。それが最後の『衣装をつけろ』で最高潮に。圧巻としかいえない歌唱は凄いとしか言えませんでした。

児童合唱が下がって、続いて第2幕。

美しい間奏曲。レオンカヴァッロって いい曲書くじゃん。他の曲も聴いてみたくなるけど、他の曲はまったく知らない。
それにしてもオケが良く鳴る♪

第2幕は芝居小屋。
ペッぺ、与儀さんとネッダの逢い引きの芝居から、劇と現実の区別がつかなくなり嫉妬で怒ったカニオがネッダに劇の中で詰め寄る場面、その緊張感は凄かったです。
最後のカニオの『これで喜劇は終わります』のひとことの空虚な感じと そのあとをまとめたオケの張りつめた音楽は素晴らしかったです。

オペラはバッティストーニさんも一緒に歌いながらの指揮。渾身の伴奏、それは見事でした。

唯一、ここまで緊張感みなぎるソリストと、演技ができる合唱団を使うなら、思いきって 舞台前方を使った 自発的な演技を組み込んでの舞台にする価値が十分にあると思いました。ただそうすれば リハの時間が多く必要になったり、歌手は暗譜しなくてはいけなくなったりと、予算面での難問があるのでしょうね。今回はバッティストーニさんは二期会と掛け持ちなので…

今日は凄い演奏会を満喫できました。

今夜は西鉄で福岡から大宰府に移動。ビジネスホテル系列ですが、観光ホテル形態の 温泉?つきのホテルでのんびり。2食つきは高いので、ホテルのレストランで好きな料理を注文。九州らしい ちゃんぽんの夕食セット。梅酒も美味しく もう満腹。



2回目の温泉に入って ゆっくり休みます♨