今朝起きると、対岸の尾道の山に雲がかかり 山紫水明の水墨画の風情。朝食後、旅館から出れば 雨が止みラッキー。歩いて10歩の船着き場から船で5分かからずに対岸 尾道🚢
3分歩けば尾道駅で すぐに電車🚉
各駅停車を乗り継ぎ神戸へ。
お友達2人と湊川神社で待ち合わせ。
今日は というより、このお出かけの目的はこれ!
神戸市演奏協会 財団設立記念演奏会
14時~
神戸文化ホール 中ホール
神戸市混声合唱団は
指揮:宇野 功芳
第1部は
🎵「椰子の実」作詞:島崎 藤村 / 作曲:大中 寅二
🎵「思い出の子守歌」作詞:別役 実 / 作曲:池辺 晋一郎
🎵「蛇祭り行進」作詞:草野 心平 / 作曲:清瀬 保二
🎵「ラストワルツ」訳詞:松島 由佳 / 作曲:P.メースン
🎵「星の界」作詞:杉谷 代水 / 作曲:コンヴァース
🎵「庭の千草」作詞:里見 義 / アイルランド民謡
🎵「故郷を離るる歌」作詞:吉丸 一昌 / ドイツ民謡
どの曲も強烈なインパクトで迫ってきました。丁寧な合唱と それにピッタリと そこまで控え目に合わせていくのか!と感嘆したくなるようなピアノ伴奏は 感動的でした。
「蛇踊り行進」は男声のみ、「ラストワルツ」は女声のみでした。
宇野先生の特長の ゆっくりとしたテンポで ppの極限を追求するかのような表情には ピッタリの曲ばかり。躍動的な「蛇踊り行進」が強いアクセントとして中央に配置され、両端を弱音の魅力を存分に聴かせる曲。
「椰子の実」のゆっくりとしたテンポから天国的。最後のコーダの部分をはっきり(mpレベルで)歌わせたのは ちょっぴり意外でした。
「星の界」は細かく分かれたパートの掛け合いがゆっくりとしたテンポのため その絡みが明瞭にわかり、かつ響きも豊かになり 深い宇宙の闇に輝く光のような 静寂の中に輪郭のはっきりした旋律がくっきりと とても美しかったです❇
そのような天国的な演奏の極致は 宇野先生の十八番「故郷を離るる歌」で聴くことができました。ひとつひとつのことばを噛みしめるように、優しさいっぱい。mp~ppを大きく使い、かつ テンポを緩やかに動かして、言葉で表すことのできない 愛情溢れる演奏を聴かせてくれました。圧巻だったのは ppでのピアノ伴奏。聴こえるか聴こえないかのぎりぎりの合唱にピアノの音を感じさせないレベルでの伴奏はまさに奇跡的な演奏でした✨
私も外来唱歌でもっとも好きな「故郷を離るる歌」なので この1曲だけでも交通費以上の充実感に浸れました。
第2部は
🎵「水のいのち」作詩:高野 喜久雄 / 作曲:高田 三郎
これも同様の演奏。哲学的な歌詞を持った5つの楽章からなる曲。元気な演奏を期待していたら こちらもppの美しい繊細な曲作りで 感動の嵐になりました。
日本を代表すると言っても良い合唱団だけあり、宇野先生の繊細な要求を見事に歌い上げました。7-7-7-5というバランスで 前列女声、後列男声という女声、男声ともにホール全体に声が広がる配置も効果をあげたと思います。
後半は
神戸市室内合奏団
コンサートマスター:岡山 潔
最初の曲は
🎵フランク・ブリッジ:弦楽のための組曲 H.93
現代の人かと思っていたら 19~20世紀にかけてイギリスで活躍した作曲家。
4つの楽章からなる曲で とても聴きやすい響きと旋律が素敵でした。
特に第3楽章は弱音の美しさが際立っていて その魅力にハマりました。
もう一度聴いてみたくなる 素敵な曲に出会うことができました。
続いて
🎵ベンジャミン・ブリテン:シンプル・シンフォニー op.4
70年代には実演やFMで 良く聴いた曲なのですが、ここ25年はラジオも含めて耳にしたことがありませんでした。
久し振りに聴いてビックリしたのは レントの第3楽章。以前は印象に残らなかった楽章ですが、今日は優しい温かな表情が一番印象に残りました。
聴衆にはピチカートの第2楽章が受けたようで 第2楽章のあとに拍手が出ました。そんな素直で素朴な神戸の聴衆で 座席はいっぱいでした。
この演奏会が1000円なんて あり得ない❗
神戸市民の方々に感謝します。
今日はそのままの感動を胸に 飛行機(もちろんJAL)で横浜に戻りました。