庄司 紗矢香&メナヘム・プレスラー | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

今日も穏やかな湘南。朝からお昼過ぎまで仕事を入れて、その後 お隣の駅に移動。

15時~
鎌倉芸術館 大ホールで
 【春に贈る、珠玉のソナタ名曲集】
という、ホールの主催公演に行ってきました。
大ホールでやるって広すぎないか?と思いながら、今日はS-A-BのA席で1階23列5番という席。2階の下でしたが、まったく気にならないかぶり方。1階はなんと9割以上の入りになっていました。

演奏は
庄司 紗矢香(ヴァイオリン)

メナヘム・プレスラー(ピアノ)



という 重鎮と若手?の組み合わせ。
プレスラーさんといえば、70年代を中心に、ボザールピアノ三重奏団のメンバーとして活躍されていたピアニスト。1923年生まれですから、今年91歳!
それに対して 庄司さんは60歳年下ですね!

最初の曲は
󾠓モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454
ピアノの流れるような美しい音色にうっとり󾬒90歳なんて微塵も感じさせない!ちょっぴり心配もありましたが、最初の5秒で忘れてしまいました。
モーツァルトが優しい顔で微笑んでいました。
庄司さんもちょっぴり引いた感じに、おしとやかに󾬗ちょっぴり庄司さんの変貌振りに驚いてしまいましたが、ピアノとヴァイオリンが同じレベルで協調して作り上げる音楽の温かさ、そのものって感じでした。
ただただ、音楽に身を委ねる心地よさに浸れました󾔅

続いては
󾠓シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための二重奏曲 イ長調 op.162 D.574
初めて聴く曲。
明るく明快な第1楽章。ヴァイオリンとピアノの優しい対話が聴けました。
夢見心地の第3楽章はピアノがこれ以上も以下もダメってくらいの音色でヴァイオリンを支えていきました。

休憩後
󾠓シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 ニ長調 op. 137-1, D. 384
絶品でした󾭠
特に第2楽章、ピアノのソロで提示される主題のチャーミングなこと。その主題に絡まるようにヴァイオリンが繊細な衣装を纏わせていく様が素晴らしかった。
角のないピアノを骨にして、その骨格の温かくもどっしりした様相を、しっかり見せたヴァイオリンの寄り添い方は、シューベルトの音楽の美しさを完璧に引き出していました。
古典的な雰囲気の第3楽章は バランスの良い響きで きっちりと締めた感じになりました。

󾠓ブラームス:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 ト長調 op.78「雨の歌」
やっと主役がヴァイオリンになったような感じに󾌵
第1楽章のほの暗い渋さは、ちょっぴり抑え気味?だった庄司さんの表現にピッタリ󾭠
第2楽章は艶のあるビブラートが 良い味を出していました。
こんなにお互いに音を聴きながら演奏を組み立ててきたコンサートは記憶にありません。もちろん、やろうとしてもできなかったのかもしれませんけど󾌳

熱い拍手に応えて
アンコールは
󾠓ドビュッシー 亜麻色の髪の乙女
ヴァイオリンに弱音器つけてるの?っていうくらいの音色の変化に驚きました。
美しすぎました󾬐

󾠓ショパン ノクターン20番 嬰ハ短調 遺作
プレスラーさんのソロ󾌵
トリルの扱いがちょっぴり独特でした。私の大好きな曲󾌧

󾠓ブラームス ワルツ 作品39-15
またまた私の大好きな曲󾌧
ヴァイオリンの音の優しさに参りました󾬐

󾠓ショパン マズルカ イ短調 作品17-4
プレスラーさんが渋くまとめて終わりました󾬄

空いた土曜日に近場で、と思って行ったのですが、期待しなかった分 すごい充実した演奏会になりました。
今日は録音が入っており CDになるそうです。チェックしなくては!

今夜はボザールピアノ三重奏団のハイドンのCD、70~72年録音、を聴きながら日記を完成させました。このちょっぴり控え目な優しいピアノの音 変わっていませんでした󾬒