大阪フィルハーモニー交響楽団 第477回定期演奏会 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

先月の関西での音楽会の時、地下鉄のチラシ立てに ひときわ目立つ、井上道義さんの顔の、大阪フィルの2014年度定期演奏会の案内があったので、ホテルに持って帰りました。
そこで 驚き!
なんと4月の定期演奏会に、聴きたいオーケストラ曲 ベスト5(除くハイドン)に必ずや来る曲があるじゃないですか!完全なチェック漏れ。油断していました。

ということで、チケットを取り仕事を終わらせ、いつの間にか快晴で暑くなった湘南から 大阪へ



大阪フィルハーモニー交響楽団第477回定期演奏会


新装となった フェスティバルホールで
19時~


ホール入口の階段下に 井上道義さんのミニチュア写真が座って聴衆を出迎え:)
大阪フィル 楽しませてくれます。

今日は井上道義首席指揮者就任披露公演。
と いうことで、満席。

10日ほど前の予約だったので、一番後ろか壁際を覚悟したのですが、なんとキャンセル席が取れて 1階左ブロック 前から7列目(だけどピットを舞台にしたので2列目)。


絶対に前過ぎるバランス最悪席。ただ、指揮者を見るなら一番楽しめるところ。

前半のプログラムは

🎵チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

ヴァイオリン:神尾 真由子
井上さんと神尾さんの組み合わせは 以前、神奈川県立音楽堂で聴いたような記憶がある。その当時 神尾さんはまだかなり若かったような気がする。

ところが今日、袖から出てきた姿を見てビックリ! 

あの頃と全然違ってる。

そして最初の音が出た瞬間、ビックリ! 

あの頃と全然違ってる。

ゆったりとした濃厚な音楽を紡いでいく。
第1楽章は1つ1つのフレーズにそれぞれ異なる表情を与えて、濃厚な音楽に変身し、それにオケがピッタリ!
私の席からは ちょうど体勢を上手に向けると音が大きくデッドになる。ついでに上手に向くと私との直線上に、コンマスが入るため、なおさら しかしその音の落差が効果的に強調されていて 楽しめました。
第2楽章は ppと語るような音楽づくりが冴え渡っていました。寒色系の中に暖色系の対象が描かれている絵画を観るようでした。
第3楽章は速めのテンポで熱く締めました。

そしてメインこそ 実演でなければ その魅力が伝わって来ない。


🎵ショスタコーヴィチ:交響曲第4番 ハ短調 作品43

この曲、21世紀になってから 実演は4回目。20世紀中は1回だけだったことを思うと信じられない変化である!

オケが鳴る鳴る。

井上さんを見ていれば 何をしたいか良くわかる!

楽しい楽しい。日比谷公会堂での全曲の時には4番は聴けなかったから、井上さんのこの曲は初めて。

第1楽章の入りのテンポが速めで これはサッパリ系かと思いきや、違うちがう!
1つひとつのテーマを表情豊かに演奏してくれました。私の席では ホルンだけが 第1ヴァイオリンの後ろの空間から 反響板に当たった音が オケの音と分かれてハッキリ聞こえるのが 面白かったです。
ffでも雑な音にならず 各パートが立体的に組み合わさっていく骨組みが明確にわかる演奏は 素晴らしかったです。
第1楽章のあのフーガは極限のテンポ。ヴィオラがギリギリって感じでちょっぴりハラハラ。
最後のppは速めのテンポでさらりと。ちょっぴり拍子抜け。
第2楽章も緻密なアンサンブル。
最後の打楽器のアンサンブルはちょっぴり舌足らずの感じは 指示、それとも?
第3楽章もそれぞれの部分を 明確に描きわけていました。ワルツのリズムのユニークさや 鳥の囀ずりの描写などが鮮やかでした。

最後のあさっての方向に飛んで行ってしまうようなチェレスタは、ちょっぴり紋切り型かなぁ~とも思いましたが、それはチェレスタが目の前に配置されていたからかもしれません。



2014年度、最初から凄い音楽会に行ってしまったなぁ~

ホールから出ると 冷たい空気が中之島に吹いていました。が、からだの中は カッカと熱くなっちゃいました。