もうすぐ2023年も終わろうとしています。
2020年1月ごろからコロナが流行り始めて医療の現場の風景は一変し、2022年4月からは人工授精・体外受精の保険適応が始まり、不妊治療の風景はさらに変化を遂げました。
体外受精の保険適応は、ステップアップのハードルが下がったことはよかった一方で少なくとも始まった当初はできることも非常に限られており、現場の医師からみると窮屈な治療プランになりがちでした。年齢や回数制限については色々ご意見お考えあると思いますが、基本的には助成金時代のカウント方法を引き継いでいますので、今さらそこを批判してもという部分はあります。いずれにしても、助成金時代は治療回数のカウントは自治体がやってくれた一方、保険適応時代は医療機関の責任でカウントしなければならなくなり、私たちにとっては非常に煩雑なものとなりました。
当初は当院は自費治療メインで治療を提供していましたが、その後、先進医療対象の技術が増えたことや、保険適応の体外受精が一般化したこともあり、当院でも保険適応による体外受精(採卵)を開始しました。
私たちはその後も、混合診療に気を遣いながらとはなりますが、保険体外受精と自費体外受精を両立し、様々な着床や不育に関する検査やオプション治療、ERPeak/Biome、採卵における豊富な精子選別・媒精・培養のオプション、PGT-AやPGT-SRなど、ワンパターンにならぬよう、常に様々なチャレンジをする姿勢は忘れぬように頑張ってきました。自費のほうができる範囲は広いですが、保険の範囲でもできることはあります。その結果、たくさんの方々に結果をお届けすることができ、毎日のように出産報告が届きます。
リプロダクションクリニックは明日、年内最終診療日となり、年明けは1月4日から診療を開始しますが、培養部は年末年始も休まずに皆様の大切な受精卵をお預かりいたします。お問い合わせや年明けの初診予約のご希望等がございましたら、ぜひ明日のうちにお電話いただけますと幸いです。
来年も、リプロらしく1人でも多くの方に幸せをお届けできればなと願っております。2024年が、今年より少しでもよい1年でありますように。
最近、「先生が書かれる文章が好きです」とか、「ブログの世界観が好きです」みたいに言っていただけることも多いのですが、そんなことを言っていただけるようなことは何も書いてないんですが、ただ1つだけ決めていることは、義務的に書かないことで、書きたいって思った時に書きたいことを書かないと響かないんじゃないかなって思っているので、やたら更新する日々があったと思えば、おサボリにもほどがあるという日々もあるのですが、そのあたりはご容赦いただきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。